内容説明
渡り用人・唐木市兵衛は、知己の蘭医・柳井宗秀の紹介で人捜しを頼まれた。依頼主は江戸東郊の名主で、失踪した代官所の手代・清吉の行方を追うことに。一方、北町同心の渋井鬼三次は、本来、勘定奉行が掛の密造酒の調べを極秘に命じられる。江戸で大人気の酒・梅白鷺が怪しいというのだ。やがて二つの探索が絡み合った時、代官地を揺るがす悪の構図が浮上する…。
著者等紹介
辻堂魁[ツジドウカイ]
1948年、高知県生まれ。早稲田大学文学部卒業後、出版社勤務を経て執筆業に入る。迫真の剣戟と江戸情緒溢れる人の絆を描く作風には定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はにこ
43
今回は蘭医、柳井の依頼で人探し。行方不明の清吉の美人妻と娘と一緒に探るうちに酒をめぐる事件が浮かび上がる。市兵衛の活躍はいつもながら格好良かった。それよりも胆のすわったお純の活躍と、江戸まで一人で出てくるお鈴の健気さが魅力的だった。舞台が私の実家近くだったのでそれがまた嬉しかった。2020/10/15
とし
35
渡り用人の唐木市兵衛さん、人捜しを頼まれて活躍するの初めてかな?お純、鈴母子の夫、父を思う心信頼に感激。北町同心渋井鬼三次との絡みも良いな~、今回は弥陀之介の出番が少ないな~。最後はの締めはやはり風の剣で幕。次巻も楽しみなシリーズ。2013/11/03
のびすけ
32
唐木市兵衛の今回の仕事は人捜し。陣屋の手代・清吉が行方知れずだという。市兵衛の人捜しは、鬼しぶが探る酒問屋での密造酒の疑いと次第に繋がっていく‥。清吉の女房・お純と娘のお鈴がまるで主人公のようでした。緊急事態を市兵衛に知らせるため、雨が降る夜中たった一人で船を漕ぎ、江戸に向かうお鈴。捕らわれてしまったお純は、鬼となって敵に立ち向かう。鬼気迫る二人の活躍に感動した!信正と弥陀ノ介の出番が少なく、市兵衛の活躍もいつも程ではない感じで、その分、お純とお鈴の活躍が強く印象に残った。面白かったです!2021/04/16
ひさか
29
2013年10月祥伝社文庫刊。書下ろし。シリーズ11作目。行方不明の代官所の手代を探すことになった市兵衛。密造酒に関わる不正を風の剣が成敗する〜てな調子のチャンバラが、楽しい。2018/06/28
み
27
さくさくと♪今回は農と剣の市兵衛さん、カッコいいです(^.^)鬼渋さんも言ってましたが、市兵衛さんの勤め先とかぶるのは、お約束ですね。そして宿敵は現れず…。2015/11/19
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