内容説明
“算盤侍”唐木市兵衛に、貧乏旗本の倅が犯した金貸し婆斬殺事件を洗い直してほしいという依頼が入った。調べを開始した市兵衛は、失踪した御家人一家の捜索に当たる定町廻り同心・渋井鬼三次と度々遭遇、手を組むことに。やがて事件の背後に花町の顔役と羽振りのいい骨董屋、元勘定吟味役たちの蠢きを嗅ぎつけたとき、二つの事件が“水戸”と“出資話”で繋がった。
著者等紹介
辻堂魁[ツジドウカイ]
1948年、高知県生まれ。早稲田大学文学部卒業後、出版社勤務を経て執筆業に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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紫綺
61
シリーズ第8弾。うまい話にゃウラがある。うまい投資話で貧乏旗本をフィッシングする詐欺集団。釣られた若者を救うため、市兵衛&弥陀ノ介&鬼しぶが奔走する。2024/03/04
はにこ
38
今回はそろばん侍ではなくて、借金の末、人を殺した少年のために働く。その借金の裏には怪しい出資話。子供だからそんなのに騙されてしまうのは可哀想なんだけど、お婆さんを殺しちゃうのはやっぱり駄目だと思うんだけどねぇ。そんな充広がそこそこの着地点で、不幸のどん底だった江が幸せをつかむハッピーエンドはとても良かった。2020/09/15
ひさか
30
2012年10月祥伝社文庫刊。書下ろし。シリーズ8作目。家族から依頼されて、16歳の若侍が起こした事件の調査を請負う市兵衛。事件の裏にある悪事を暴きます。話は、予想もしない展開で、大団円を迎え、ちょっと驚いてしまいました。さわやかな風が吹くような市兵衛の世界が楽しいです。2018/06/18
み
29
余りのやり切れなさからか、読みたい本にポチってしまった(-_-;)このシリーズ、結構やるせない感じなのですが、今作は一番かも。それでも面白いのでシリーズ読み進めます。今作にも宿敵は登場しなかったなぁ(>_<)2015/11/04
jima
19
貧乏旗本の息子が借金をし、その金貸しの老婆を斬殺。その真相に挑む。2018/10/18