内容説明
霙舞い落ちる冬の夜更け。金貸しの使用人・多助が主の善兵衛を殺し、人質を楯に立て篭もった挙げ句、自殺した。騒ぎは落着したと思われたが、見習い与力として出役した青柳剣之助は疑念を覚える。使命感を燃やし、密かな探索の末に辿り着いたのは、非情なる真実だった…。戸惑い迷う倅を見つめる剣一郎が、父として、“青痣与力”として、取った意外な行動とは?
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年、東京生まれ。83年「原島弁護士の処置」で、オール讀物推理小説新人賞を受賞し作家デビュー。『絆』で日本推理作家協会賞を、『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞する。以降、社会派推理、時代小説などを執筆し、幅広く活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ベルるるる
17
剣之助が傲慢な態度をとり心配する剣一郎。文七が一緒に動く事で、事件の真実を究明する事と、事件の解決をする事の違いを学んでいく剣之助。文七の謎はいつ明かされるのだろう。そして剣之助を養子に望んでいる宇野清左衛門。こちらもどうなるのかな。色々と伏線が張り巡らされているね。面白かった!2016/12/23
夢子
16
息子剣之介が見習与力ながら父親譲りの鋭い推理で今回は、事件解決に向かいました。生まれた境遇で人それぞれ生き方が違ってしまう中にあり剣之介は、自分の生まれと、貧しい人たちの生活など少しずつ理解して良い与力になりそうですよ2024/09/17
Western
4
剣之助現場初登場。剣一郎を嫌っているかのような長谷川が妙に贔屓をする訳は分からないが、初動から鋭い観察眼には感服。親子で同じ事件を探索する様子は中々に面白い。 剣一郎の弱点が娘のるいとは少々驚いたが、親子で人情お裁きは面白かった。 2022/05/28
mami
4
知り合いからお借りして読んだ本。剣一郎と剣之助、親子の距離感がいい。文七の謎が気になる。2020/05/31
松風
4
事件や人物のリンクが段々明らかになっていくスピードが絶妙。どこにも無駄キャラや、無理矢理な辻褄合わせがなく、ずっと読み続けたいシリーズ。2012/07/06
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