内容説明
時は幕末。四国の別子銅山の貧しい採鉱夫・鉄次郎は、銅山の上役に睨まれ、身一つで故郷を去ることに。向かった先は商都・大坂。一転、材木問屋で丁稚修業を始めるが、銅山とは違い過ぎる生活には難題が次々と降りかかる。しかし、いかなる時も“情けは人のためならず”。朗らかでひたむきな鉄次郎の気性が、やがて商売人の“てっぺん”への道を拓いてゆく。
著者等紹介
井川香四郎[イカワコウシロウ]
1957年、愛媛県生まれ。中央大学卒。時代小説『露の五郎兵衛』で小説CLUB新人賞を受賞する。シナリオライターとして活躍する一方で、精力的に時代小説を執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
126
てっぺん 〔幕末繁盛記〕1巻。四国の別子銅山の採鉱夫、鉄次郎さん、故郷を去り大坂へ、商人として始める事に、タイトルどおり商売人として出世していくのでしょう、テンポが速くて面白いですね。2015/03/23
あかんべ
2
シリーズとして楽しみ。題名から出世譚だろうとは分かっていたが出だしとしては、上々のスタート。自分がちょっとしかお金を持っていなかった時、金の無い子連れの男にお金をやってしまえるだろうか?それが出来るか、出来ないかで出世できるか決まるのか!2012/03/28
ひさか
1
井川さんの時代小説は、たくさんあって、時々読むのですが、趣味が違うというか、なかなかに読むのが辛くなってくるのです。 てっぺんも背表紙のあらすじには心惹かれましたが、読んでみると、だんだんに読む速度が落ちていくのです。 どこがおもしろくないのか?それが、わからないのです。困った。2012/06/05
matsu0310
0
☆☆2013/04/15
茶道具
0
銅山で皆をまとめる抗夫頭になると見込まれていた鉄次郎が、身一つで商都・大阪へ去ることに。「何か大きなことを成す」と思わせる鉄次郎は、良くも悪くも目を引いてしまう。一時間程の時代劇に出てくるような分かりやすい性根が曲がった小悪人たちも、自分の益を第一とするような一筋縄ではいかない商人たちも、出る杭を叩きのめそうとする。ここからどうやって『てっぺん』へ登るのか、先が気になる。2012/11/12
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- 和書
- 山亭ミアキス 角川文庫