内容説明
江戸市中に現れた、宮家のご落胤を名乗る一行。大奥とつなぎを取ってやると称して商家から金を巻き上げ、奉行所を悩ませていた。平七郎が探索に乗り出した直後、真福寺橋に二人の女の亡骸が流れ着き、一人はご落胤一行と共にいた女と判明する。女が持っていた伊勢神宮のお守りに込められた哀しき想いとは?平七郎が非道な輩の正体を追う!心澄み渡る第十弾。
著者等紹介
藤原緋沙子[フジワラヒサコ]
高知県生まれ。立命館大学文学部史学科卒。シナリオライターとして活躍する傍ら、小松左京主宰の「創翔塾」で小説を志す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
37
昨年の11月に橋廻り同心・平七郎控シリーズ第9巻「麦湯の女」を読了して以来実に1年振りに第10巻を読み終えました。3編の事件の中、橋廻り同心立花平七郎と一文字屋のおこうさんの二人別々に縁談話が、事件解決後に平七郎が屋根舟におこうを誘い思いを打ち明ける、お互い思いは同じだが二人には障害が武士と一文字屋を背負うおこうさん、難事件を解決するように何とかならないのか、次巻に期待か? 2013/11/27
ベルるるる
21
平七郎、思いをおこうに打ち明ける。二人のこれからはどうなるのか。2016/04/19
だいしょう@SR推進委員会
8
定町廻り同心時代「黒鷹」と異名をとった平四郎だが、橋の点検を主な任務にする橋廻り同心に左遷。だが、その探索能力は健在で、橋の近辺で起きる事件を次々に解決へと導いていく。彼を尊敬している相棒の秀太もだいぶ青臭くなくなってきてその成長が窺える。かねてから微妙だった平四郎とおこうの関係もこの巻でぐっと近づいてきた。物語の大きな展開を感じる。だが、おそらくこの先がまた長い。辰吉じゃないけど、本当にじれったいんだよな~。それが楽しいときもあり、うざいときもあり。次で、一歩進んで二歩下がるってことがないことを願う。 2012/05/05
あかんべ
7
お互い想い合っているのにそれぞれの仕事のため、一緒になれない二人。二人とも結婚しないまま、子をなし男子が生まれたら立花家嫡男として、将来子供に役をゆずり、隠居したらおこうさんの読売屋に転がり込めば?そうするためには急ぎする事は、子作りか!2012/03/06
ゆ〜や
4
ここにきて、やっと平七郎とおこうの関係に変化が。次巻で決着ついてるかな。2013/07/15