内容説明
「いいから黙ってろ」犬童の剣幕、そして自在の技術に五年目の産科医神岡好乃は圧倒された。母子ともに危険な早期剥離の出産を無事成し遂げたのだ。だが医療事故すれすれの無謀なやり方に反感を覚える。存亡の危機にある市民病院に現れた助っ人のフリー医師犬童道也。この男は、救世主なのか?過酷な現代の産科の現場で、若き医師の成長を描いた医療サスペンスの傑作。
著者等紹介
太田靖之[オオタヤスユキ]
1961年、東京生まれ。フィリピンのBicol Christian College of Medicineを卒業後、インターン研修を経て、92年フィリピン共和国医師国家試験に、94年にアメリカ合衆国医師国家試験に合格。その後帰国して、名古屋徳洲会病院産婦人科医長を経て、現在はフリーの産科医(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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荒川叶
10
読みやすかった。産婦人科の大変さ… 同意がないとできない。マニュアルどうりは大切だけど、マニュアルだけじゃできない。産婦人科の仕事は非常に大変だと思いました2019/01/26
Aoi\(*ˊᗜˋ*)/
6
再読。犬童医師いいね。こういう人情があるけど野犬と呼ばれてるキャラ。産婦人科小説好きだなぁ。命が産まれてくるまでに人それぞれ個々の道がある。残念ながら産まれてこない命もある。その現場のリアルさは小説でも感じられる。医師が書く小説は特にそう。この小説シリーズならいいのになぁ。面白いから。2017/04/09
しゃお
2
現代日本の産科医に対する問題を提起しつつ、その厳しい現状の中で医師の成長というものを描いており、クセの強い登場人物たちも最後には愛おしく思え応援したくなるような読後感は意外に爽やかでした。2011/10/23
まりりん♡
1
タイトルから犬童医師が主役と思いきや、若き好乃女医の成長物語。筆者自身が産科医、そして私自身産婦人科の診察室で働いているので、それぞれの患者さんのケースがリアリティを持って胸に迫りました。妊婦さんの日々は日常であって非日常、ひとりひとりにそれぞれのドラマがあり、端から端まで人間味溢れる一冊です。2017/05/21
Aoi\(*ˊᗜˋ*)/
0
再読。犬童医師いいね。こういう人情があるけど野犬と呼ばれてるキャラ。産婦人科小説好きだなぁ。命が産まれてくるまでに人それぞれ個々の道がある。残念ながら産まれてこない命もある。その現場のリアルさは小説でも感じられる。医師が書く小説は特にそう。この小説シリーズならいいのになぁ。面白いから。