内容説明
一九八九年、ベルリンの壁崩壊。時を同じくして、スペイン・バルセロナでは麻薬組織の抗争が勃発、多数の死者が出ていた。地元紙の記者マリアとカルボネイ警部は事件を追ううち、騒乱を操る男の存在に気づき始める。闇に潜み「バルセロナに私の王国を築く」と嘯く日系人らしきその男の正体とは?激動の時代を舞台に、圧倒的なスケールで贈る衝撃の国際サスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yoshitaka Kobayashi
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初めての佐伯泰英を読了。垣根作品のような、貧困にまみれたゴミのような人生から自分の力ひとつで命からがら生き延びる。そして、野望に目覚め、金にまみれた人生を闊歩する。 スペインがくすりにまみれ、ドイツ統一の中に利権が暗躍をし、自由という名の下に殺し合いが繰り広げられる。それはいつの時代にも起こる人間が持つ闇か。 2015/09/30
まさと
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カタルーニャの独立欲の強さを感じた。2012/09/17
HiRo
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久しぶりに現代スペイン物、といっても、20年前の作品だが。でも、簡潔で、緊迫感あってよかった。途中から時代物しか書かなくなり、自分も『密命』シリーズと2、3の作品は読んでいるが、最初は現代スペイン物から始まったんだよね。2011/09/17