内容説明
「こ、この傷口は!」狩谷唐十郎の体に衝撃が走った。辻斬りに殺された旗本の首筋には、小宮山流の秘剣・鬼哭の剣の斬り口が刻まれていた。ふとある兄妹の顔が浮かんだ。佐島恭之助。同門であり、奥義の伝授を熱望した天才剣士。そして唐十郎と将来を約束しながらも自害した妹静江。十年の苦い思いを秘め、唐十郎は鬼哭の剣を超えるべく秘剣開眼に命をかける。
著者等紹介
鳥羽亮[トバリョウ]
1946年、埼玉県生まれ。埼玉大学教育学部卒業後、教員生活を送る。90年『剣の道殺人事件』で江戸川乱歩賞を受賞。ミステリー作品を手がける一方で、骨太の時代小説で人気を博す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mikey
1
久しぶりの野晒シリーズ。6.7.8が手に入らないので9の本版から読む。相変わらずのハードボイルドで読みやすいしあっという間に読了。今回は何と鬼哭の剣を使う同門対決。必死に破る剣を見つけ出そうとする唐十郎はついに燕の飛翔を元に霞飛燕を編み出す。小宮山流居合術に新たな極意と剣が出来る。無敵だね、こりゃ。 2020/03/31
Hironobu
1
かつての小宮山流居合道場で共に励んだライバル出現!なんとそのライバルは一子相伝の「鬼哭の剣」を使う手練れになっていた!己の秘剣ともいえる「鬼哭の剣」を破る、さらなる秘剣を見出さなければ相手に勝つ手立てはない!新たな秘剣を模索する唐十郎。「鬼哭の剣」を破る秘剣を会得する事ができるのか⁉︎このシリーズで一番おもしろく読みごたえがあった。しかし弐平も伊賀者もいい仕事してますな〜。2015/02/06
OHモリ
0
●鳥羽亮はチャンバラの臨場感がとてもいいし読みやすくて好きです。このシリーズを読むのは2作目ですが、ワシの好きな忍びの者も出てくるし、居合ってすげーなぁと感動させられたりで一気読みでした。仕事も一定かたずいたのでご褒美のように集中して読めました。 ●またほかの作品読むのが楽しみな作家になりました。2013/08/08
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