内容説明
魔獣と化していた黒御所が、人間の姿を取り戻した。その意識の内に覚醒した空海が語る腐鬼一族の秘密とは?一方、文成仙吉は“鬼道の力”の鍵を握る鬼奈村典子を守るため、東北・花巻へ赴く。奇しくも、美空も空海の約定を追い、同地へ旅立とうとしていた!そして、白井狂風の元に囚われた九門鳳介と梵の命運は…。各々の野望が激しく渦巻く、怒涛の第六弾。
著者等紹介
夢枕獏[ユメマクラバク]
1951年、小田原生まれ。東海大学卒。77年『カエルの死』でデビュー。84年に発表した『魔獣狩り』三部作(祥伝社文庫)で伝奇小説の金字塔を打ち立て、以後幅広いジャンルで執筆活動を行なう。89年『上弦の月を喰べる獅子』で日本SF大賞を、98年『神々の山嶺』で柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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miubw
2
あとがきでラストが遠い的なことを言っているわりに新キャラ登場。黒御所+空海がすごいしゃべるキャラになったので、物語は進んでいる。梵がそんな簡単につかまるのはこれまでの描写からするとおかしいのでは。2023/01/18
ほにょこ
2
★★★☆☆ ますます面白くなってきました。圧倒的なキャラが誕生してわくわく感も高まります。相変わらずあとがきの熱量もすごいです(笑)。2020/11/26
渡邊利道
0
ここに及んでまだ新しいキャラクターが登場。そのことで必要なピースが埋まった感じがするのがすごい。話もスケールが時間も空間もひどくでかくなってきたが、そのためにこの登場人物の多さや複雑さの説得力も得ていて、伝奇小説のなかでもこういうパターンは珍しいかもしれない。あと涼子の役回りがこれまでの夢枕獏作品と異質で地味に目が離せない。2016/09/22