内容説明
死の直前、伯父が遺したものは何を語るのか。亡き母の妖艶な写真、殺人事件の調査記録、古い鍵、そして謎の女…。福島県西郷村の家を相続した私立探偵・神山健介は、伯父の死の真相を探る。母とともに少年時代を過ごした懐かしい地。だが、その美しい思い出すらも二〇年前に端を発した一連の事件へと繋がっていた!?焦熱の太陽が暴く、人間の愛と狂気。
著者等紹介
柴田哲孝[シバタテツタカ]
1957年東京都生まれ。日本大学芸術学部中退。2006年『下山事件 最後の証言』(祥伝社文庫)で日本推理作家協会賞と日本冒険小説協会賞をダブル受賞。07年に『TENGU』(祥伝社文庫)で大薮春彦賞を受賞するなど今最注目の作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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モルク
84
私立探偵神山シリーズの始まりの本。子供の時母と共に過ごした福島西郷村の亡き伯父の家を相続し居を移した神山。自殺とされた伯父の死の真相を追ううちに、幼馴染みたちのその後、妖艶だった母と伯父の関係そして謎の女、残された古い鍵…いくつもの絡まった糸がほどけていく。そして神山自身の生い立ちの秘密までも。「KAPPA」「TENGU」などの有賀ほどのインパクトはないが、やはりハードボイルドでイケてる。酒、煙草、女、暴力は避けられない。渋い男の匂いがプンプンする。 2025/05/09
はつばあば
43
神山謙介に惚れて3冊目(*^_^*)。思春期の頃に出会った女性の妖艶さ・・罪だねぇ。綺麗な女、女の嫉妬・・罪の元は女?いやいやたぶらかされる男が軟弱なんですよ。風景描写もきれいで柴田さんもまだまだお若い。次の出番を待っているTENGU KAPPA DANCERはルポライターが主人公とか。謙介さん並に良い男だと嬉しいのだけど・・・2015/03/20
すたこ
29
★★★『RYU』『TENGU』『KAPPA』の作品が面白かったので購入。ちょっと期待外れ。犯人は中盤で大体分かるし、真相も予想通り。謎解きを期待して読むと残念な感じになるけど、事件に隠された背景には読み応えありの真実が!切なく悲しい物語。2014/08/31
crazy cool joe
14
展開はある程度読める話だけど、若干無理がある設定な気がする。柴田さんらしくハードボイルドで渋いおっさんが主人公でいいね。面白かった!2015/09/08
み
14
何となく読了。ふ〜んって感じ>_<余り楽しめず残念なり。神山さんは容姿が良いと記載があるのに、その像が全く浮かばなかったのは??2015/03/17