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祥伝社文庫
謀殺 下山事件

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  • サイズ 文庫判/ページ数 462p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784396335052
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

内容説明

連合軍占領下の昭和二四年七月六日、午前零時二〇分頃。東京郊外、常磐線下りレール上で一人の中年男性が、列車に轢断された。初代国鉄総裁、下山定則氏であった。当時国鉄は十万人規模の首切りの最中であり、総裁の死は「戦後最大の謎」と言われた。本書は、当時新聞記者だった著者が、徹底した取材を積み重ね、その謎の真実を追究した第一級のドキュメントである。

目次

第1章 総裁怪死
第2章 事件の背景
第3章 自殺・他殺をめぐる論争
第4章 長い血の道
第5章 ヌカ油と色素のナゾ
第6章 他殺捜査は手足をもがれて
第7章 警視庁の「事件捜査報告書」
第8章 事件をめぐる秘話
第9章 謀殺情報
第10章 事件の真実にいどむ

著者等紹介

矢田喜美雄[ヤダキミオ]
1913年、山梨県甲府市出身。早稲田大学文学部卒業。ベルリンオリンピックにハイジャンプの選手として出場し五位入賞。朝日新聞入社後は、異色の社会部記者として菅生事件など戦後の「怪事件」に取り組む。下山事件では、記者の枠を越えた献身的な活動で、多くの重大証言を引き出した。1990年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

緋莢

19
連合軍に占拠されていた昭和24年の東京。東京郊外の常磐線下りレール上で一人の男性が列車に轢かれた。それは前日から行方不明になっていた 初代国鉄総裁・下山定則だった。警察は「自殺」として、早々と捜査を打ち切るが他殺説と、その裏に絡む陰謀が噂され・・・2016/01/14

yokmin

10
朝日新聞記者。学生時代はベルリンオリンピックの走り高跳び5位入賞。警視庁の刑事と共同で実地調査をするなど、徹底的な取材のもと、他殺説をとる。毎日の平井正一(自殺説「せい体れき断」)とは対照的。2019/02/02

午睡

8
戦後のGHQ占領が続いていた1949年、むし暑い7月の夜に起きた戦後最大の怪事件だろう。前年には帝銀事件があり、GHQのモンタージュ技術の活用( !)で画家の平沢貞通がフレームアップで逮捕されているが、同じ政治的土壌での連続した怪事件だったといえる。 下山事件でも、東大法医の解剖で下山総裁の遺体には300箇所以上の傷があるにもかかわらず生体反応がなく、死後轢断、すなわち暴行で殺されたあと轢断されたと断定されたにもかかわらず、GHQの意を受けた警視庁捜査一課は自殺ときめつけている。 2020/09/28

失速男

5
ジャーナリストらしい文章で、柴田氏の本を読む前によんどけば良かった。 結局、誰が利益を得たのか、死ぬ前に暴行を受けた理由は何か、わからなかった。結局、ここがわからなければ、謎はなぞのまま。2017/08/21

Ikuto Nagura

4
下山事件の原点とも言える古典的ドキュメンタリー。下山事件関連の本を読むと、必ず矢田の取材成果に行き当たる。遺体の状況しかり、目撃証言しかり、謀略機関員や実行犯と覚しき人たちしかり。それにしても著者の調査力は凄い。特に、ルミノール液を担いで事件現場の血痕を調べる第四章などは、記者というよりは捜査官だ。一新聞記者がそんなふうに事件捜査に携わるのも、戦後の混乱期であるが故か。しかし、警察発表を流してもらって、センセーショナルに垂れ流すだけの現代マスメディアの姿と比べれば、ジャーナリストとは斯くあるべきなのかも。2015/07/06

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