内容説明
大和・柳生の庄を去った金杉清之助は、若狭・小浜城下に。その地で狼藉をくり返す馬群の盗賊団「海天狗」に憤った清之助は、敦賀半島突端にある敵の塒へ乗り込む。越前永平寺では、武術者としての悟りを求め、岩穴にて完全の闇に閉ざされる荒行「三十三日闇参篭」に挑む。未だ迷いのある清之助が闇中に聞いた声とは。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。闘牛カメラマンとして海外で活躍後、国際的スケールの作品を次々と発表する。99年に初の時代小説『密命見参!寒月霞斬り!』(祥伝社文庫)に挑戦、迫力ある剣戟シーンと人情味あふれる庶民を描いて人気作家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
95
このシリーズも17巻目に入り主人公の息子の方がメインになってきている気がしました。大和柳生の里から若狭の小浜に入り道場破りの悪いやつをやっつけたり、あるいは馬の群れでの盗賊団を全滅させたりどんどん強くなっています。また永平寺での修行を経てさらにたくましくなります。また江戸での娘の祝い事の話が進展します。2017/07/07
tengen
32
越前入り。強奪に娘略奪と海天狗一味が敦賀一帯を荒らし回っていた。小浜藩国家老・酒井伊織は密偵南次郎を通じ北陸逗留の清之助に助けを求め、共に海天狗撲滅を図る。頭の塩谷十左衛門は討ったのだが軍師の中条流剣豪・道傳精兵衛を取り逃がす。次に訪ねた鯖江藩城番組頭・彦根三八から道傳の過去の卑劣な戦い振りを聞かされる。彦根の紹介で永平寺に向かった清之助は初心に帰るため三十三日間の闇参籠に入る。初心を取り戻した清之助は金沢の地で道傳精兵衛との対決を迎える。☆江戸では、尾張徳川に雇われた薩摩剣士が惣三郎に挑んで敗れる(笑)2023/06/14
藤枝梅安
27
清之介は柳生から奈良を経て鞍馬を抜け小浜に出た。通りかかった藩の道場に道場破りが現れ、清之介は門弟と偽り道場破りを撃退する。道場に逗留し稽古を許される。小浜から敦賀に向かう途中出会った(実は清之介を追ってきた)小浜藩の密偵と協力し、若狭を荒らす「海天狗」と名乗る一団を追い詰める。一乗谷から永平寺に上った清之介は永平寺での修行を許され、最後に三十三日闇参籠に挑み満願。追ってきた伝説の剣士・道傳精兵衛との対決を制し、更に北を目指す。江戸では、みをと昇平の縁談がまとまり、結衣と弦太郎も互いの気持ちを確かめ合う。2010/12/21
ともくん
26
回国修行中に、小浜藩のいざこざに巻き込まれる金杉清之助。 そして、越前永平寺で"剣術家としての生き方"を会得し、初心に戻り、新たなる修行の道へと。 金杉清之助の回国修行のたびは、まだまだ続くのであろう。2024/10/02
ichi
23
【図書館本】今回は清之助が主人公でした。清之助は大和・柳生を去り、越前へ向かう旅路、永平寺にて「三十三日闇参籠」に臨み、題名のよう初心に戻り、剣者としてまた一回り大きくなった様子。江戸では、結衣と弦太郎の話が進み、両親共に顔合わせとなり、先が楽しみです。2014/12/21
-
- 和書
- 英文法授業ノート