内容説明
佐久甲州街道を行く男がいた。身なりにそぐわぬ名刀助広を帯びた男の名は三次郎。北町与力の子息でありながら出奔し、今では流浪の身となりはてていた。眼前に老人が仆れていた。「くやしいといって死んだと伝えてくれ」呪いの遺言を託され老人の故郷伊予に向かった三次郎は、ご家中の仇討ちと、さらには隣藩をゆるがすお家騒動に巻き込まれていく。
感想・レビュー
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goro＠the_booby
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行き倒れとなった老人の遺髪を届ける事になった旅烏の三次郎。親の敵討ちを探して旅する夫婦。大店の出店にたかる役人の不正を伝える旅に出る2組の夫婦とそれを亡き者にしようと後を追う浪人達。それぞれが出会い、別れそしてまた巡り合いながら一つに収斂されてやがて備中の山の中への戦いに。義を見てせざるは勇無きなりとドロップアウトした男たちの義侠心が胸を打つ。柴錬並みの展開で最後まで楽しめました。2025/02/12
