内容説明
日本人だけが知らない「現代世界を動かす原理」。近隣諸国との関係、紛争が続く中東、崩れゆく欧米。ネット上の情報は玉石混交。正しい知識を武器にしよう!
目次
第1章 日中・日韓関係史を理解する(「中国」は『史記』の正統史観から始まった;封建制度の基本原理は血縁関係 ほか)
第2章 一神教を理解する(ユダヤ教は虐げられた民族の怨念;イエス・キリストは、キリスト教徒ではなかった ほか)
第3章 ヨーロッパ文明の源を理解する(国家権力の起源―民主主義はどう誕生したか?;民主主義は衆愚化する ほか)
第4章 近代ヨーロッパを理解する(宗教改革が資本主義を生んだ;主権国家はどう誕生したか?―自然権思想と国際法 ほか)
第5章 アメリカ合衆国を理解する(ネイションを問わない国―アメリカ合衆国の誕生;「マニフェスト・デスティニー」と黒船 ほか)
著者等紹介
茂木誠[モギマコト]
駿台予備学校、ネット配信のN予備校で大学入試世界史を教える。東大・一橋大など国公立系の講座を主に担当。YouTube「もぎせかチャンネル」でニュースと歴史について発信中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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はる坊
18
①世界のニュースを読み解くための必要最低限の知識②国民性、考え方、地学③今の世界の仕組みを知りたい人向け④日本含む東アジア、欧州、アメリカの成り立ちから、その国民性や考え方を一通り退屈することなく学べる。特に僕は【第4章】の近代ヨーロッパの解説が勉強になった。カルヴァンから資本主義、人権の確立、自然権の主張、そして市民革命が起こった。この影響力はすごい。またルソーの思想から、共産主義が生まれ、その後マルクス思想が世に広まることになる。 思想というものの大きさと怖さが、ヨーロッパ近現代でよく分かる。2020/03/31
メガネ
11
本書のような分かりやすい授業を受けていたら、きっと僕は世界史が嫌いになっていなかったと思います。さすが予備校の人気講師です。分かりやすい文章と、読者の興味を惹き付ける視点によって最後まで一気に読むことができました。何より「はじめに」の文章で、アケメネス朝とアルサケス朝との違いは現代人にとってどうでもいいから割愛する、と言い切るところでファンになってしまいました。本書を読めば中国、中東、ヨーロッパ、米国に関する歴史の重要事項と、現在のニュースとの関連性が分かるようになります。おすすめの一冊です。2021/02/17
Katsuto Yoshinaga
9
ソフトカバー版(9784828419107)を文庫で再読。私は読書中に気になったところに付箋を貼っている。今回も前回同様に、ムハンマド(政治家であり軍人の側面)、ルソーの思想(民主主義と議会政治の否定)、カルヴァン派と資本主義の親和性といったあたりに興味が向いた。忘却していたということでもあり、オモロイという気持ちと共に恥ずかしい気分も味わってしまった。今回の再読では、「カトリックのスペインやイタリア、罪の意識が薄い東方正教会の国であるロシアでは産業革命は起こらない」というキリスト教の講義(コメに続く)2025/04/15
ryuetto
7
情報量が多いので、全部頭に入ったとは言い難いが、非常に勉強になり、読み応えがあって、面白い本でした。 中国や朝鮮半島、ヨーロッパやアメリカ、イスラムの人々の考え方の基本は、どういう思想に基づいているのか? どういう歴史の流れで、そういうふうになっていったのか? 詳しく解説してくれたのは助かりました。2022/10/09
matsu.shin
7
予備校の先生らしくとてもわかりやすく興味をそそる記述が多く、社会人になり、学生時分の振り返りをするときにはとてもいい書籍です。 学生時代にこういう本があればもっと楽しく世界史を勉強できたのに、、2020/08/30