内容説明
本書でおすすめする歩行法はスローウォークです。これはからだに無理な負担をかけず、からだの深層の筋肉を活性化させる歩き方です。昔の人が東海道を歩いて江戸と京都・大坂を往復したり、松尾芭蕉が『おくのほそ道』を歩いたりしたときの歩き方も、このスローウォークでした。直立や二足歩行は、からだ中の筋肉がしっかりしていて、さらにそれが上手に連動すること、すなわち「全身協調性」によって初めて可能になるのです。何も持たずに、正しい姿勢と正しい歩き方で、ただぶらぶら歩く。そうすることでからだが忘れていた本来のプログラムを思い出し、全身協調性が発動します。
目次
1章 ゆっくり歩いてからだをリセット―「全身協調性」でラクになる(からだは自然に整うようにできている;日本人の歩行)
2章 「和」のウォーキングのからだを作る―日本人のための深層筋エクササイズ(長く歩けるからだを準備;「和」のウォーキング・エクササイズ ほか)
3章 日本人の身体を考える―「気持ちいいからだ」感覚を取り戻すために(深層筋と日本人の身体;能と相撲の動きから考える)
4章 ゆっくり歩けば、心にもなにかが起こる―「いのち」を枯らさないために(なぜ芭蕉は歌枕巡礼の旅に出たのか?;『おくのほそ道』を歩いてみた)
5章 実践「和」のウォーキング―大名庭園「六義園」を歩く(暗号を読み解きゆっくり歩く;六義園を歩く)
著者等紹介
安田登[ヤスダノボル]
1956年千葉県生まれ。下掛宝生流ワキ方能楽師。日本で数少ない米国Rolf Institute公認ロルファーの一人(現在、ロルフィングの施術は行っていない)。高校時代、麻雀をきっかけに甲骨文字と中国古代哲学への関心に目覚める。高校教師時代に能と出会う。ワキ方の重鎮・鏑木岑男師の謡に衝撃を受け、27歳で入門。現在は、能楽師のワキ方として国内外を問わず活躍するかたわら、『論語』などを学ぶ寺子屋「遊学塾」を東京を中心に全国各地で開催。日本と中国の古典の“身体性”を読み直す試みも継続。能のメソッドを使った作品の創作、演出、出演も行なう。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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