内容説明
亡くなられた方に死化粧を施し、その方らしい姿に戻す女性納棺師。作業を通じ、家族が見送るきっかけの場を提供する。白装束の着せ方、湯潅の方法、特殊メイク…誰もが最後にお世話になる仕事の、誰も知らない実態。
目次
1章 納棺師という仕事(末期の水は「トムヤムクン」;ふくみ綿を笑う者はふくみ綿に泣く…遺体処置の第一歩;日本一の高級風呂?“現代”湯潅のあれこれ ほか)
2章 女納棺師、ただ今お仕事中!(虫嫌いの私がいかにしてウジを克服したか―独居死の場合;親分の苦悩?ヤ○ザ屋さんの葬儀にて;予想もつかない「突然死」 ほか)
3章 女納棺師の日常生活(スーパー銭湯で涙が出てきた理由;殉職する肉と野菜―納棺業務の練習方法;死が二人を分かつまで―「後追い死」という問題 ほか)
著者等紹介
永井結子[ナガイユウコ]
納棺師。短大卒業後、大手化粧品メーカー勤務。その後、納棺師という職業に出会い感銘。これまでに4000体を超えるご遺体への処置を施してきた。納棺(湯潅)のほか、修復の難しい特殊メイクなどの案件も数多く手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinkin
100
サブタイトルは女納棺師という仕事。著者は多くの納棺をしてきた。そこで出会った遺体とともに関わりのあった人のことや、出来事について語られている。納棺師といえば映画『おくりびと』でメジャーになった職業だ。以前読んだ『納棺夫日記』という本にも書かれていたのは昔、ごく最近までは忌み嫌われる職業だったようだ。著者は宗教や占いは信じないと書かれていた。一方で仕事をするようになって読書量が増えたそうだ。人、様々な人のことを知るために。人はいずれ死ぬことになるし明日はどうなるかもしれない。縁起など言っても仕方ないなあ。2021/03/04
ミカママ
56
期待せずに手に取ったけれど、なかなか興味深く読めました。筆者のご遺体への、引いては仕事への愛情が感じられて。愛する人と別れるときには、いつもこれが会える最後かもと思いなさい、のくだり、自分でも心がけてはいたんだけれど、改めて身に沁みました。2014/12/15
morinokazedayori
26
★★★著者は納棺師。思っていた以上に壮絶で大変な仕事だと感じた。普段見えないところで頑張って下さっていて、携わってくださっている方たちに頭が下がる。2023/06/13
kinupon
24
人生最後の時にお世話になるかもしれない。大切な仕事ですね。2022/05/04
ぷりけ
14
以前エンバーミングの本を読んだことがあったのだけど、違う人の本ということで購入した。 そうだよね。きれいな遺体とか限らないもんね。 資格もないようだし、経験値がモノを言う職業だよね2023/05/13