内容説明
数々の無謀な作戦で多くの人命が失われた太平洋戦争。日本は戦後に経済復興を遂げるも、今日に至るまで軍事に目を背け続けてきた。そのためか、東日本大震災やコロナ禍などの緊急事態の際には、トップの指揮の拙さが露呈する。一方、アメリカでは軍隊と民間組織が相互に影響を与えながら、マネジメント理論を発展させてきた。本書は、陸上自衛隊で戦車連隊を指揮し、退官後は民間企業で幹部社員の研修を行なってきた著者によるリーダーシップ論である。ナポレオンやロンメルから、最新の米軍マネジメント理論まで、実例を通して「最善の指揮」を読み解く。
目次
第1章 指揮の本質(指揮の本質―指揮官による全人格的な行為;指揮官と幕僚―幕僚は指揮官の頭脳を補佐し、また手足として行動する ほか)
第2章 指揮の実行(状況判断‐決断)(指揮官の責務―指揮官は責任、権限、説明・報告の義務を等しく負う;指揮官の決断―状況判断プロセスは問題解決法 ほか)
第3章 指揮官の位置(作戦・戦闘時の指揮―4タイプのコマンド・ポスト(指揮所)
非常事態発生時の指揮―リーダーはどこで指揮すべきか? ほか)
第4章 エリートの義務(リーダーの資質―リーダーには欠いてはいけない資質がある;エリートの育成―ナポレオンが重視したエリート教育 ほか)
第5章 指揮と通信の変遷(通信システムとは?―ニューロン&シナプスを構成;視覚通信の時代―ナポレオンはテレグラフ信号通信を活用した ほか)
著者等紹介
木元寛明[キモトヒロアキ]
1945年、広島県生まれ。1968年、防衛大学校(12期)卒業後、陸上自衛隊に入隊。以降、陸上幕僚監部幕僚、第2戦車大隊長、第71戦車連隊長、富士学校機甲科部副部長、幹部学校主任研究開発官などを歴任し、2000年に退官(陸将補)。退官後はセコム株式会社研修部に勤務。2008年以降は軍事史研究に専念(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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