内容説明
中国では、2009年に「微博(ウェイボー)(中国版ツイッター)」が登場、時事問題を共有するネット論壇が誕生した。本書の水先案内人・辣椒(ラージャオ)も、微博をきっかけに政治意識にめざめ、風刺漫画が一世を風靡、ネット論壇を盛り上げた一人である。しかし、習近平政権発足後、当初の期待とは裏腹にネットのオピニオンリーダーは次々と摘発され、検閲も強化された。ネット論壇は政府に簒奪されていく。そうした中、辣椒は日本滞在中の2014年夏、ある作品が危険視され、「亡命」を余儀なくされた。中国・習近平体制の現在と言論弾圧を、亡命漫画家・辣椒の作品を手がかりに鋭く切り取った一冊!
目次
第1章 政治改革の熱気―習近平政権誕生前夜のネット論壇と、都市中産層の誕生(辣椒が語る「中国改革への期待」;検閲を軽々と飛び越えるインターネットの魅力 ほか)
第2章 奪われた「ネット」という陣地(辣椒が語る「習近平政権とネット論壇」;「仕事態度の改善」から始まった ほか)
第3章 中国のジェットコースター経済と、既得権益者となった中産層(辣椒が語る「中国経済は砂上の楼閣」;中国経済三つの課題 ほか)
第4章 自律的な市民と、客体としての愚民の狭間で(辣椒が語る「中国社会に対する絶望」;なぜネット論壇は滅んだのか? ほか)
著者等紹介
高口康太[タカグチコウタ]
1976年生まれ。千葉大学人文社会科学研究科(博士課程)単位取得退学。中華人民共和国・南開大学に中国国費留学生として留学。ライター、翻訳者、リサーチャーとして活動。週刊新潮、週刊SPA!、週刊現代などでコメント、リサーチ多数。ウェブメディアで翻訳、コラム執筆を担当。政治、経済、社会、ネット事情など幅広い分野に精通(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
蛇の婿
ののまる
さとうしん
GEO(ジオ)
naonchi