内容説明
日本が徴兵制を布かず、防衛費をGDPの1%以下に抑え、武器輸出をせず、核もミサイルも開発せずとも、戦争はなくならない。急激な国際環境の変化から、今やわが国の周辺は敵視する国に囲まれ、友邦のはずの韓国ですら対日憎悪を剥き出しにしているのだ。集団的自衛権の問題は、片務的な日米関係を双務的なものに変える、正常化の動きに他ならない。片務的な軍事条約などありえないというのは、国際的常識である。もはや、戦争は遠い国の話ではない。国民すべてが軍事音痴、国防音痴から脱し、正しい知識を身につけることが必要だ。
目次
序章 安全保障と日本の未来
第1章 世界一、軍事知識に欠ける民族
第2章 平和ボケを口実に、軍事情報から逃げてしまっている
第3章 日本は、安全ではない
第4章 戦争は、軍備があるから起こるわけではない
第5章 日米戦争は、はたして無謀な戦いだったのだろうか
第6章 非武装社会日本、武装社会アメリカ
第7章 本当は、人類は戦争が好きなのではないか?
第8章 では、どうすれば良いのか
著者等紹介
豊田有恒[トヨタアリツネ]
1938年、群馬県生まれ。島根県立大学名誉教授。若くしてSF小説界にデビュー。歴史小説や社会評論など幅広い分野で執筆活動を続ける一方、古代日本史を東アジアの流れのなかに位置づける言説を展開して活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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金吾
20
題名の「国防音痴が、国を滅ぼす」はそのとおりだと思います。しかし著者の歴史認識は客観性に欠け、あまりにも都合がいいように感じました。2024/12/03
Humbaba
8
同じ問題に対してでも、人によって答えは異なる。それ自体は悪いことではない。それを否定してしまえば、人としての多様性を否定することになってしまう。しかし、その答えが間違った事実の認識から生まれているのであれば、それは修正するべきである。意味のある議論をするためにも、まず事実を知ることが大切である。2015/09/22
ひろし
8
国民の安全保障に関する絶望的な無知につけこまれて、『日本でしか通用しない議論』で溢れかえっているとは思ってた。『善意』などではなく、『軍事力の均衡』で成り立っているこの世界で、軍事を蚊帳の外においてする議論になんの意義があるのか。タイトルほど中身が徹底されているわけではないが、国防の知識を国民が共有した上で議論していかなければならないという主張は大賛成。ヒステリックな反戦シュプレヒコールではなく、現実的な議論ができる日がくることを望む。2015/08/08
おっくー
5
衝動買いした本。まあ、新しい情報はなかった。とりあえず、一般社会での運動や活動してる人も正しい知識を得て、感情的にならずに話し合いや討論をしてほしいと思う。2016/01/20
cosmos
3
国民の軍事知識と危機感の欠落、そして防衛強化の必要性を強く感じた。大東亜戦争の勝算についてはいささか疑問に思う部分もあるが、内容の大筋に納得した。2015/09/28
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