内容説明
資源がなく、人件費が高い。加えて人口が急減していく日本だが、世界で圧倒的なシェアを持つ商品は驚くほど多い。東証一部上場中149社が、世界シェア8割以上を有する独走状態の商品を持つ、というデータもある。共通するのは、独創的な技術である。思いもよらぬ発想から生まれ、試行錯誤を経て完成したこれらの製品は、世界のどの社も真似のできないものだった!本書では代表的な4つの独占技術を紹介し、なぜその社で生まれたのか、どう成長していったかを解き明かす。生産に携わった現場の声を満載した、元気の出る経営書。
目次
第1章 日本の世界一企業に学べ
第2章 とにかくやってみろ―日本の世界一企業その一・浜松ホトニクス
第3章 他人のやれないことをやる―日本の世界一企業その二・クラレ
第4章 アイデアは人を幸せにする―日本の世界一企業その三・ハードロック工業
第5章 おもしろおかしく―日本の世界一企業その四・堀場製作所
第6章 起て!臥竜企業
著者等紹介
瀧井宏臣[タキイヒロオミ]
1958年、東京生まれ。早稲田大学政経学部卒業後、NHK社会部記者として活躍。退職後は国際協力活動を経てフリージャーナリストとなり、現代社会の諸問題を取材して数多くのルポを発表してきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
№9
28
「文明開化は長崎から」(広瀬隆著)にもあったが、トテツもない頭脳を持った研究者のトテツもない業績には、トテツもなく高精度で高性能な測定機器や検査機器などが必要であり、それらを作らしめるトテツもない技術と技能を持った物作りの達人たちがいなければ成し遂げられない。第二章に登場する「浜松ホトニクス」の物語はまさにそれらを鮮やかに思い知らしめる凄いドラマだ。ノーベル物理学賞の小柴博士や先の梶田博士の受賞もこの浜松ホトニクスという企業の存在抜きにはあり得ない。どれぐらいトテツもないか、それは本編を読めばわかります。2015/10/22
Humbaba
7
日本が経済的に復活するためには、何よりも経済的な成長ができるようになることが重要である。環境を作ることは政府の仕事だが、環境ができた後で成長できるかはそれぞれの企業にかかっている。自分たち独自の技術を持っていて、それにより圧倒的なシェアを保つ。そのような企業が多くあるというのは、日本大きな強みといえる。2014/02/27
風が造る景色
4
世界一という切り口から4つの企業を紹介しています。その中でクラレと堀場製作所は知っていましたが、浜松ホトニクスとハードロック工業は初めて知りました。 アンドレアス・グルスキー展を見たときに、『カミオカンデ』の中で金色に輝いていた謎の球体の群れが浜松ホトニクスのホトマル(光電子倍増管)だったんだ。改めて感激しました。2013/12/06
tolucky1962
3
大きくはないが、特別な技術を持ち世界中で大きなシェアを持つ日本企業について書かれています。 日本技術の神髄とでも言うのでしょうか。元気がでます。 4つの企業が書かれていて、それぞれ章のタイトルは ・とにかくやってみろ ・他人のやれないことをやる ・アイデアは人を幸せにする ・おもしろおかしく2013/11/01
Sada
2
ダントツ技術を持つ4つの企業は、トップの方がダントツな個性だと感じています。そのカリスマ性に魅了されて無理だと思っていたこともできてしまう…ブレークスルーが起こりえるんだと感じています。あとはいかにダントツ技術を生み続けていくのか、その仕組みが大切だと思います。2014/02/23
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