内容説明
太平洋戦争は終戦前の半年だけで、戦没者が一〇〇万人を超えた。うち、民間人は約七〇万人が犠牲となっている。輸送船の乗組員の海没者の他、無差別の都市爆撃で、原子爆弾で、軍需工場への爆撃で、勤労動員中の空襲で亡くなった人々、引き揚げ途中やシベリア抑留中の死亡者も、みな等しく戦没者である。「無名戦士の墓」である千鳥ヶ淵戦没者墓苑に安置されているのは、戦友や遺骨収集団が持ち帰り、ついに故郷に帰ることのできなかった遺骨である。日本には氏名が判明した軍人・軍属の英霊を祀る靖国神社はあっても、民間人のすべての戦没者の御霊を祀り、追悼する常設の施設はまだない…。
目次
序章 八月十五日の玉音放送と日本人
第1章 靖国と千鳥ヶ淵を結ぶ「桜花の絆」
第2章 あの戦争が六カ月前に終わっていれば…
第3章 生と死の運命を分けた一瞬
第4章 敗戦時に突きつけられた悲惨な現実
第5章 残虐をきわめた米軍の「焦土作戦」
第6章 見捨てられた「海の墓標」六万柱
第7章 占領支配で大きく変わった日本人の心
著者等紹介
堀内光雄[ホリウチミツオ]
昭和5(1930)年1月1日生まれ、山梨県出身。昭和27年慶應義塾大学経済学部卒業。昭和37年富士急行社長に就任。平成2年より同社会長。昭和51年衆議院議員初当選、以来10回当選。行政管理政務次官、総理府総務副長官、衆議院社会労働委員長、労働大臣、通商産業大臣、自民党総務会長を歴任。平成25年4月公益財団法人千鳥ヶ淵戦没者墓苑奉仕会会長。平成12年「文藝春秋」5月号に寄稿した論文「石油公団は解散しろ」にて第62回「文藝春秋読者賞」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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