内容説明
2年前の『尖閣戦争』で、今日の事態を予見した両者による対論、再び。アメリカ、台湾、北朝鮮を籠絡した中国が、剥き出しの暴力で襲いかかる。日本がとるべき道とは。
目次
1章 正念場を迎えた日本の対中政策(現実となった二年前の予言;中国による日本世論分断作戦 ほか)
2章 東アジアをめぐるアメリカの本音と思惑(クリントン発言に見るアメリカの真意;米中の対決は、あり得ないというこれだけの理由 ほか)
3章 東アジアをじわじわと浸潤する中国(戦前の中国ウォッチャーが見た中国人の本質;じわじわ台湾を侵蝕することに成功した中国 ほか)
4章 やがて襲いくる中国社会の断末魔(庇護されてきた中国経済、これから迎える正念場;すでに撤退を始めた欧米企業 ほか)
5章 アメリカを頼らない自立の道とは(石原発言の真意はどこにあったか;鳩山政権の誕生に慌てたアメリカ ほか)
著者等紹介
西尾幹二[ニシオカンジ]
評論家。電気通信大名誉教授。1935年、東京生まれ。東大文学部独文科卒。同大大学院文学修士。文学博士。文芸、教育、政治、国際問題をめぐる幅広い分野で言論活動を展開
青木直人[アオキナオト]
1953年、島根県生まれ。中央大学卒。中国問題に関する緻密な取材力と情報収集力に定評がある。現在「ニューズレター・チャイナ」編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Humbaba
9
それぞれの国は自分たちの国益のために動いている.無論,それを直接的に表現することはせず,論理武装した上のことだが,本質にあるのは自国の国益である.そして,それを主張するためには力が必要であり,それが国の信頼を作っているとも言える.2013/03/25
kashimacchi
6
【再読】8年前初読。当時から世界情勢も大きく変化したが、中国の有り様は酷くなる一方。本書は右寄りだが納得できるところも多かった。*日本人の中に、平和を願えばそれが実現するかのような倒錯と宗教的感情も根強い。・アメリカが無条件で日本の味方をしてくれると考えるのは、現実の国際政治のリアリズムがまったく見えていないということ。2021/03/09
0717
2
仮に尖閣を奪われることになると、次は沖縄、九州、・・・とまるでウィルスが体内に入り込んで「骨の髄に食い込むような侵略」が始まる。「移住」と「同化政策」により大量のシナ人達が雪崩れ込み、日本人と見境の無い混血が進み、かつての満州族、現在のチベット、ウィグル族が被っているような民族絶滅が日本にも起こるだろう。天皇陛下は処刑され、「2000年にもわたって天皇に支配された封建制度が、人民解放軍により倒された」などと歴史の書き換えが始まる・・・、というような想像するだけでもおぞましいい状況に今立たされている。2013/04/03
スーさん
1
前作の『尖閣戦争』同様、本書も実に興味深い。何というか、中国という国のデタラメぶりにはもう驚きを通り越して、ただただ呆れるばかりだ。全体的に密度の濃い本書の中でも、特に興味深いのは二章だ。二章では米国を中心に尖閣問題を考察しているのだが、そこでジョセフ・ナイが上下両院200人の議員を集めた戦略会議で、「日中に戦争させて、尖閣の地下にある石油をもらうべき」との提案をしているそうだ。もう絶句するしかない。結局、自国の領土は自国民が血と汗を流して守るしかないというわけだ。お世辞抜きで、日本国民必読の一冊である。2012/11/08
Kohei Fujimoto
0
尖閣をめぐる動きを著者が対談している第2弾。尖閣をめぐり起こったことを振り返り「なるほど」と読めます。前作とともに読み返しています。本書で印象に残る部分は、「第二次世界大戦が始まった時と同じです。我慢に我慢を重ねているうちに、それができなくなって堪忍袋の緒を切る。これは愚かなことじゃないですか。」 本来、国家とはどうあるべきか きちんと考えないととんでもないことになります。2013/03/29
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