感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hiroki Nishizumi
2
釣りバカ日誌を地で行く作者の「江戸前」への愛が伝わる。読んでいて楽しかった。また江戸前とはにぎり鮨の代名詞だけでないことが良く分かった。旅鰻、アサクサノリ、鉄砲洲鯊、食べてみたくなった・・・2012/12/03
熊谷章洋(´(ェ)`)くまちん
2
江戸前の海の幸に おそろしいほどにこだわった作品です。 それは執念と呼べるほどのものです。 その定義から始まり、 そこに棲む、食材となりうる生物の紹介と現状、 それらを使った料理の歴史、料理法、味を 過去の文献を参照しながら紹介します。 なぜそこまで江戸前にこだわるのか。 それは郷土愛だけではなく、 世界屈指の漁場であったこの場所が、 汚れて死んだかに見えて、まだ生きているからです。 海が好きで、魚が好きで、江戸・東京という地域に関わりのある人ならば、 読んで飽きない、熱い1冊だと思います。2012/08/11
ウチ●
1
雑誌「つり情報」元・編集長の藤井克彦氏の好著。「江戸前の素顔」を読んだ際も快哉を叫んだものだが、本作では持論に更なる深化を見せている。かけがえのない海を単なる商売道具としか見ていない霞ヶ関為政者に喝を与え、広辞苑の釣りジャンル改訂協力者としては頑固なご意見番の顔を覗かせる。江戸前から既に失われてしまった魚、文化も多いが、どっこいまだ生き残っているものも多数あることを多くの方に知って欲しい。スズキの漁獲高で東京湾が全国の約2割を占め首位を独走していることや、かつては羽田沖でサワラがとれたこと等、は吃驚。2013/06/13