内容説明
現代の日本社会では、不登校・ひきこもり、いじめ、そして「秋葉原事件」に代表される「キレる」若者の凶悪犯罪など若年層の社会問題が深刻である。マスコミは、その原因を解明できず、しばしば「心の闇」などと報道する。しかし著者は、これらの問題の根本は「人間形成障害」という考え方で説明できると言う。人間形成障害とは「親・家庭・社会などの生育環境の歪みに由来する心身の適応能力の成熟障害」と定義される。簡単に言えば「年齢相応にたくましく成長していない」ということだ。人間形成医学の第一人者が、この病の症状、社会的要因から、わが子を人間形成障害にしないための子育て方法までを紹介。
目次
第1章 人間形成障害とは何か
第2章 なぜ人間形成障害になるのか
第3章 普遍化する人間形成障害
第4章 わが家でできる人間形成障害の予防法
第5章 自分自身を育てなおす―人間形成障害の治療法
第6章 人間形成障害の根本的な解決策―大人は何をするべきか
著者等紹介
久徳重和[キュウトクシゲカズ]
昭和32年名古屋市生まれ。昭和60年愛知医科大学卒業。久徳クリニック院長。「人間形成医学」に基づく、気管支ぜんそく、不登校、適応障害、うつ状態などへの「生活療法」を専門とする。日本心身医学会専門医、日本心療内科学会登録医、日本小児心身医学会認定医。日本小児心身医学会東海北陸地方会代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たこやき
7
人間というのは、生来の気質の上に、生後の環境による要素が加わる。昨今の若年層の問題は、環境が、経済成長などの中で破壊されたから、というもの。しかし、肝心の前提が極めて怪しい上に、著者の話が冗長で無関係の経済政策やら政治批判まで加わるので散漫。挙句、著者の言う「人間形成障害」の基準やら「治療法」やらは殆ど語られない。結局、昔は良かった、という根拠の無い懐古主義に浸っているだけの内容。あと、著者の言う「ぜんそく治療」なども極めて怪しい。2012/11/12
leekpuerro
1
おっさんが言いたそうなことをまとめた本。もっともらしい事を言ってるけど根拠がわからない。2013/12/17
ちぃ
1
前に読んだけど内容をあまり覚えていない・・・2013/11/16
しゅんぺい(笑)
1
めちゃくちゃひさしぶりの読書。本書を読むのにめっちゃ時間かかった…。 とりあえず長い!けっこうアカデミックな内容やったので、もうちょっとコンパクトに、わかりやすく詰めてほしかった。 等差数列成長説とかははじめて聞く概念やったのでおもしろかった。 まあ、こういう本は苦手やなあって思った。頭にちょっとでも残っていれば儲けもんかな。2012/10/24
hana
0
大筋は納得できる内容だった。子どもの発達段階に応じた働きかけや躾が、後々、身心の成長に影響を及ぼすことになる。特に幼少期の家庭環境は影響力が大きい。子どもたちには逞しさと自立心を養いたいものです。2015/06/30