内容説明
前作『組織行動の「まずい!!」学―どうして失敗が繰り返されるのか』は、大変な評判を呼んだ。ほんのささいなことの見逃しから重大な事故にいたったケース。ベテランこそ起こすミス、危険な成果主義オンリー、集団が招くエラーなど、実例を踏まえた分析と検証が多くのビジネスマンや経営者、現場の人々、医療関係者に衝撃を与えた。あれから1年、性懲りもなくまたおそまつな事件や事故が頻発した。今回は、そのなかでも典型的な実例を取り上げた。パロマ湯沸かし器事故、ふじみ野市プール事故、あるある大事典2、社会保険庁不正処理、みずほ銀行システム障害など、なぜ起きて、どうしたら防げるのかをまた徹底的に追求する。
目次
第1章 リスクから目を背ける人々(責任者は何処に―パロマ湯沸器事故・その一;同族企業が直面する「三代目の危機」―パロマ湯沸器事故・その二;無責任の連鎖―ふじみ野市プール事故;取引関係を左右する交渉力―「あるある2」番組捏造自己・その一;階層意識が生んだ、無関心というカーテン―「あるある2」番組捏造事件・その二)
第2章 虚構の輪舞曲(嘘を生み出す構図・その一―沖縄集団自決事件;嘘を生み出す構図・その二―ES細胞捏造事件;現場から乖離した危機管理―災害医療の実態)
第3章 ジョーカーはそこにある(民間化の誤算―社会保険庁不正処理事件;日本を滅ぼした“禁じ手”―統帥権干犯問題;「帳尻合わせ」は失敗のもと―留学生の不法滞在を引き起こした入国管理政策)
第4章 リスクと共生するために(どうやって社員に理念を伝えるか―本願寺教団を作り上げた蓮如の「武器」;迷走するシステム開発・その一―みずほ銀行のシステム障害;迷走するシステム開発・その二―失敗する担当者の典型例;嫌われ者になる覚悟はありますか―リスク管理と「やかまし屋」の復活)
著者等紹介
樋口晴彦[ヒグチハルヒコ]
1961年、広島県生まれ。東京大学経済学部卒業後、国家公務員上級職に採用。愛知県警察本部警備部長、四国管区警察局首席監察官のほか、外務省情報調査局、内閣官房内閣安全保障室に出向。1994年、フルブライト奨学生としてダートマス大学ビジネススクールでMBAを取得。現在、警察大学校警察政策研究センター主任教授として、危機管理分野を担当。危機管理システム研究学会常務理事、組織学会、警察政策学会、失敗学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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