内容説明
2013年の“世界で最も美しい公共図書館”に選ばれた金沢海みらい図書館。居心地の良いリーディングスペースを丁寧につくりあげたプロセスを初公開。
目次
第1章 図書館を考える(図書館10選(旧フランス国立図書館;ストックホルム市立図書館 ほか)
鼎談 図書館について話そう(本を読む行為と空間;メディアの変化と図書館 ほか))
第2章 図書館をつくる(プロポーザルコンペ;光と壁―basic design;外殻ブレース構造の確定とパンチングウォールという構成―execution design;部分のデザイン―detail)
著者等紹介
堀場弘[ホリバヒロシ]
1960東京都出身。1983武蔵工業大学(現東京都市大学)建築学科卒業。1986東京大学大学院建築学科修士課程修了。現在、代表取締役/東京都市大学教授
工藤和美[クドウカズミ]
1960福岡県出身。1983IAESTEスイス研修留学。1985横浜国立大学建築学科卒業。IAESTEオランダ研修留学。1987東京大学大学院修士課程修了。1991東京大学大学院博士課程修了。現在、代表取締役/東洋大学教授
淺川敏[アサカワサトシ]
写真家。ZOOM共同主宰。日本建築写真家協会会員。1959東京都出身。1980東京工芸大学卒業。1999‐2004桑沢デザイン研究所非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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kum
29
パンチングウォールがシンボリックな金沢海みらい図書館。念願叶って友と今週訪れることができ、その前後でこちらも読了。採光や空間の取り方、この図書館をつくるにあたっての建築家の思いや苦労など、事前にこの本で予習したことを直接見て感じることが出来て大満足。専門的な内容も多くあるものの、鼎談「図書館について話そう」など、図書館はどうあるべきかの考察にもページが多く割かれていて、とても興味深く読めた。紙の本がなくなると言われるような時代であっても、図書館の未来は決して暗くなどないなと思う。2020/01/23
夏紀
20
金沢海みらい図書館ができるまでの話。建築された方々の考えが見えて納得することや新しく感じたことが多かった。本を読むという点では光を入れたい。本を痛まないようにしたいから光は入れないほうがいい。建物としてはこうした方がいいと思っても図書館だからそれは良くない。建てるという専門的なことがわからなくても十分に楽しめる本でした。図書館のこれからの話は興味深い話でしたし司書さんの仕事についても色々と考えさせられました。この本買いたいな。2016/04/03
Natsuko
17
図書館自体と建築に興味が増し、行きつけの図書館の普段見ない本棚で発見。金沢の海みらい図書館の建築家が、プロポーザルからオープンまでの2年10カ月を紹介し振り返る。今月実際に行くことになりはしゃぎながら読了。参考にした国内外の図書館10選から、海みらい図書館に取り入れた採光、空気と音、素材、書架はじめ家具、そしてそれらひとつひとつの決定に至った貴重な資料の数々。後半は図書館学専門家を交え、ひたすら図書館について語る。空間、本の並び、求められる建物と司書の役割。建築家と専門家、それぞれの視点が深い。2020/01/03
frosty
7
鹿の王を読みたいと言っておきながら、母が図書館で借りてきてくれた本を先に読んでしまった(笑)音の吸収や書架の配置、空間の雰囲気……今までそういうことを気にしたことのなかった私にとって、新しく発見できたことがたくさんあった。もし未来に、自分の図書館をつくるようなことがあれば参考にしたい(というか作る気満々かも\(◎o◎)/!)(笑)(笑)2014/12/12
poefan
4
建物としての図書館が出来上がるまでの過程(試行錯誤なども)がかなり具体的映像的図表的に紹介されていて静聴するような読み方見方を求められた。鼎談「図書館について話そう」は読みやすかった。2015/01/12