内容説明
知的障害のある人のためのバリアフリーとはなんでしょうか。社会に適応できるように、繰り返し訓練をすることも大切です。でも知的障害のある人にとって暮らしやすい環境があるとしたら、そのように社会の環境を変えていくことも必要ではないでしょうか。絵やマークで示したり、判断を促す手掛かりを示したり、環境を変えることで、気持ちや行動が落ち着き、おどろくほど生活が豊かになります。自立を支え、生活環境を豊かにするためのさまざまなデザインを紹介します。
目次
1章 知的障害のある人を取り巻く環境(知的障害のある人とその特徴;知的障害のある人から見たバリアとバリアフリー ほか)
2章 知的障害のある人のためのバリアフリーデザイン(バリアフリーデザインの収集;移動空間のバリアフリー ほか)
3章 知的障害に有効な福祉用具(障害を補い自立を助ける福祉用具;時間の認識を助ける ほか)
4章 スウェーデンの福祉施設(スウェーデンにおけるバリアフリーの考え方;知的障害のある人を取り巻く状況 ほか)
5章 よりよい福祉施設に向けて(心のバリアを取り除くために;制度的バリアをなくす ほか)
著者等紹介
二井るり子[ニイルリコ]
1957年愛媛県生まれ。1979年奈良女子大学家政学部住居学科卒業。1982年大阪府に行政職として入る。土木部、総務部、福祉部等に従事し1992年大阪府を退職。医療福祉施設の生活空間の質的向上を目指し、施設の設計、企画、調査を行う。現在、プラネットワーク代表取締役
大原一興[オオハラカズオキ]
1958年東京都生まれ。1987年東京大学大学院工学研究科博士課程単位取得退学。現在、横浜国立大学大学院工学研究院システム創生部門助教授。工学博士、一級建築士
小尾隆一[コビリュウイチ]
1956年奈良県生まれ。1979年京都教育大学教育学部教育心理学専攻卒業。1980年大阪教育大学大学院教育心理学専攻中退。同年大阪府に心理職として入る。知的障害者更生相談所、子ども家庭センター(児童相談所)、障害福祉課、企画室、福祉政策課等で勤務。2002年大阪府を退職。現在、社会福祉法人大阪知的障害者育成会事務局次長。NPO法人大阪障害者ケアマネジメント協会常務理事
石田祥代[イシダサチヨ]
1969年石川県生まれ。1999年筑波大学大学院心身障害学研究科修了。現在、東京成徳大学人文学部福祉心理学科講師。日本福祉心理学会常任理事。博士(心身障害学)
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