内容説明
本書は、「対震設計」すなわち、大地震に際しても、構造物の振動エネルギーにダンパー技術で対処することにより、主要部材を損傷させずに長寿命構造物を実現させるという考え方をベースに書かれている。特に振動工学と、地震工学を平易に理解できるように、対象とする振動系モデルを2質点系にしぼり、なるべく手計算で応答制御の設計ができるよう構成されている。付録CD‐ROMには、免・制震構造物の要求性能を満足する、設計パラメータを求めるための、性能設計図表と簡単なプログラムを収録している。
目次
第1章 エネルギー論的力学の周辺
第2章 振動方程式の誘導
第3章 固有値問題―基礎知識
第4章 刺激関数
第5章 1自由度系の応答解析と地震動特性
第6章 周波数解析と模擬地震動
第7章 1自由度系の弾塑性応答特性
第8章 1自由度系の対震設計―バイリニア型履歴減衰と粘性減衰を有する複合系の性能
第9章 多自由度系の対震設計
付録
著者等紹介
石丸辰治[イシマルシンジ]
1940年新潟県に生まれる。1963年日本大学理工学部建築学科卒業。1965年日本大学大学院理工学研究科建設工学専攻修士課程修了。1965年日本大学理工学部助手。専任講師、助教授を経て、1983年日本大学理工学部教授、現在に至る。工学博士、一級建築士。日本建築学会賞受賞(1994年)
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