出版社内容情報
吉田篤弘の真骨頂である短編集。読みやすく優しいお話は宝石箱を開けるような楽しみが詰まっている文庫本。「アヤトリとエリアシ」「イヤリング」「<りんご売り>と予言する犬」「エデンの森」「虹を見なかった日」など11本を収録。
【目次】
未定
内容説明
変わりゆく街にしがみついて暮らすアヤトリとエリアシ。百戦錬磨の便利屋が差し出す「偶然」と「運命」。〈りんご売り〉と予言する犬。物語のつづきを語り始めるトースター。神話の世界からぬけ出してきた年老いた百眼のアルゴス―。初書籍化作品を含むオリジナル短篇集。
著者等紹介
吉田篤弘[ヨシダアツヒロ]
1962年東京都生まれ。小説を執筆するかたわら、クラフト・エヴィング商會名義による創作とデザインの仕事を手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Ikutan
54
吉田篤弘ペーパーバック、第五弾。今回は初書籍化作品を含むオリジナルの短編や掌編集。表題作は読み聞かせ作品として新聞に連載されたもの。アルゴスは神話の世界の百眼の怪物で、『流星シネマ』の太郎やミユキさん、ゴー君の子ども時代のお話だった。他にも、アヤトリとエリアシや電球交換士とか深夜食堂とか他の作品とリンクしているのが嬉しい。そんな吉田さんの頭の中にある世界に心地良く浸って読んだ。『エデンの森』は今後長篇小説になるとのことで楽しみ。ちょっと奇妙で優しさ溢れている作品、寝る前に一編ずつ読むのがおすすめ。2026/10/03
スプリント
14
「アヤトリとエリアシ」が印象に残った。 不思議な世界感を堪能できる短編集。2026/09/13
ぴの
12
私にとっては大半が再読、二編初読の快い短編集。過去に読んだ私自身と登場人物たちとの再会を果たしながら、初めましてと挨拶しながら、ゆっくりと味わい読み進めた。著者の物語と言葉は、優しさや愛しさだけではない、人が一人で内面的に密やかに感じる様々なもの(孤独、郷愁、退廃、背徳など)を孕んでいる。私は、その微かに通り過ぎたり纏わりついて来る空気や風のようなものを、鼻先や頬で感じている。2026/10/18
ゆうこ
8
吉田さんの本はどうしてこんなに優しいんだろう。『本に書かれているのは、どれも誰かの声で、そのひとはここにいないのだけれど、本を開くと、いつでもそこにあらわれる。そして、その声が雨粒の音のように気持ちを落ち着かせるものであるなら、つまらなくなったり、怒りたくなったりしたときに本を開いて心を落ち着かせたい』『信じる気持ちの数だけ神さまがいるんだよ』アルゴス専用の繋がった眼鏡はできたかな?アヤトリとエリアシは15分の壁が越えられたかな…気になることは色々あるけど。以前パロールジュレで挫折したけど今なら読めそう。2026/08/31
汲平
7
「アヤトリとエリアシ」の物語。硬い瓶の蓋を開けるために真夜中に呼び出されて、こぐたびにキコキコ鳴る自転車で15分。なんか青春だね。後日談の「虹を見なかった日」も温かな気持ちになる。「アルゴスの眼鏡」が「流星シネマ」の前日談なのはあとがきを読むまで気づかなかった(苦笑)。2026/09/10




