出版社内容情報
「小説の魔術師」と呼ばれた久生十蘭による最盛期の時代小説傑作選、第二弾。表題作「無惨やな」ほか全10話を収録。
?収録作品
三笠の月
遣米日記(直木賞候補作)
亜墨利加討
信乃と浜路
藤九郎の島
ひどい煙
ボニン島物語
呂宋の壺
無惨やな
奥の海
「一人であればこそ歌うのだ。歌あればこそ広がるのだ。久生十蘭の文体の持つスピードの異質は、それ自体が“歌”であるからこそだと思う。」橋本治【作家】(『ユリイカ1989年6月号 特集=久生十蘭』より)
解説―日下三蔵
装画―YOUCHAN
装丁―髙林昭太
内容説明
現在の前橋を領土とする酒井家十五万石、十代目雅楽頭忠恭は、老中となったものの重責に耐えられず苦悩していた。それを察した家臣・犬塚又内は国家老・本多民部左衛門と相談し抜け道を使って、雅楽頭の老中解任と姫路への国替えを工作し成功させる。雅楽頭は祝宴を開き、皆に褒美を与え犬塚を江戸家老に昇進させた。しかし、ひとり納得できない首席国家老の川合蔵人は…。(無惨やな)“小説の魔術師”と呼ばれた久生十蘭の時代小説10作品を収録!
著者等紹介
久生十蘭[ヒサオジュウラン]
1902(明治35)年、北海道に生まれる。本名・阿部正雄。新聞記者などを経て、1933(昭和8)年から雑誌「新青年」に翻訳、ユーモア小説、著名人インタビューなどを寄稿。1936(昭和11)年から久生十蘭のペンネームを主に使用した。1952(昭和27)年、「鈴木主水」で第二十六回直木賞を受賞。1957(昭和32)年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kotaro Nagai