出版社内容情報
幼い息子との日常から紡がれる、一句。
思いがけない光景から引き寄せられる、一句。
さまざまな「一期一会」を俳句という文学に詠む、新世代の旗手が綴る〝俳句な日々のエッセイ〟
大好評、春陽堂書店「Web新小説」連載に書き下ろしを加えた最新エッセイ集。
内容説明
あまねく、俳句。この世界に俳句ならざるものはない。
目次
第一章 この世界のささやかなものたちに、私たちが忘れてしまったいくつかの記憶が、やさしく灯っているのだとしたら(苺、一会;新池の蛙;硝子の記憶 ほか)
第二章 つわりに苦しむ私も、その吐瀉物も、あるいはおなかの赤ちゃんの形も、山椒魚のようなものかもしれない(打っても、ひびかない;ミんナノ、ネがイ;二千円のお月さま ほか)
第三章 言葉の促す想像力が、今まで意識したこともなかった体の感覚のスイッチを押してゆく(チーズと紅茶と鯛焼と;おでこにチンアナゴ;ああ愉快だ ほか)
著者等紹介
神野紗希[コウノサキ]
俳人。1983年愛媛県松山市生まれ。お茶の水女子大学大学院博士後期課程修了。現代俳句協会副幹事長。高校在学中の2001年、第4回俳句甲子園に参加し団体優勝。個人でも最優秀句に選ばれる。その後数々の俳句の賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
あきあかね
12
「もう二度と踏めなかったかもしれない故郷の地。···そんな目であらためて見つめれば、散歩して見かけた野川の露草も、今ここで出会えた一度きりの光を帯びて輝きはじめる。」 正岡子規の句「露草や野川の鮒のさゝ濁り」のように、一見ありふれたような景色も、「あまねく」俳句の題材となる。先日の日経新聞で、膨大な小説や日記を遺した「たえず書く人」辻邦生について、「彼の世界には、それだけ書かれるべきものがあったということでしょう」と中条省平氏が評していたが、本書を読むと、辻邦生に限らず、どの人の人生にも、⇒2026/04/19
ありんこ
3
とても素敵なエッセイでした。過去のさまざまな俳句にまつわるエピソードを挟みながら、今を生きる神野さんの日常を綴っています。鍼に通ったり、婦人科に通院したり、母になったり、育児をしたり。俳句に綴られた言葉を読むと、どの世代に生きた人も思うところは同じ。神野さんの息子さんへの優しいまなざし、可愛らしく頼もしい息子さんとのやりとり。自分の子育てを思い出しながら読みました。2026/03/22
豆ぐみ
1
俳人神野紗希さんのエッセイ本。俳壇トップランナーでエッセイも上手い。息子さんと二人暮らしの日常のあれこれや俳句のこと、過去の俳人のこと、病気とか大変そうなこともあるけど読後感は明るい。向日性をお裾分けしてもらった感じ。相棒に育つ息子さんが可愛い。私も「愉快だ」を見つけて俳句を作っていきたいと思った。2024/12/26
路人
0
親子の愛情物語なんだろうけど、こういう日常が俳句なのだろうか。2025/02/05
nimo71
0
光るエッセイ集。俳句をやるために何かを犠牲にしていないのがいい。息子君の「これまでも、いつだっていっしょに、のりこえてきたじゃないか!」という言葉は笑えて泣ける。2025/01/08




