出版社内容情報
公儀がいかなる犠牲を払ってでも奪わねばならない重大な品、『大奥帖』と『天皇帖』が秘めた謎とは?
柴田錬三郎の「眠狂四郎」に匹敵するヒーロー、素浪人・夢殿転(ゆめどの・うたた)が活躍する傑作時代長編!
内容説明
十月初亥の日、江戸城では泰平の世に往時を偲ぶ習わしとして大篝火を焚いたが、同日に浜御殿では、生贄の女性を焼くという忌わしい儀式が行われていた。その地下の秘密監獄に二年にわたり監禁されていた元公儀隠密「地の七」と呼ばれた男は、監獄を脱出し、夢殿転として自由の身となった―。幕府が血眼になって追う「大奥帖」とは?そして対になるという「天皇帖」とは?二帖の争奪をめぐる陰謀が渦巻くなか、闘う宿命の道を歩む転は、やがて自らの真実にも対峙してゆく…。凄腕の剣豪浪人・夢殿転の激闘を描くアクション巨編。
著者等紹介
柴田錬三郎[シバタレンザブロウ]
大正6年(1917年)、岡山県に生まれる。慶應義塾大学在学中、『十円紙幣』を「三田文學」に発表し注目される。昭和26年「三田文學」に発表した、『イエスの裔』で第二十六回直木賞を受賞。『眠狂四郎無頼控』は圧倒的な人気を獲得し、円月殺法の眠狂四郎は混血の剣豪浪人として、戦後の時代小説を代表するユニークな存在となった。シバレン(柴錬)という通称でも名高い。代表作に『眠狂四郎』『赤い影法師』『御家人斬九郎』『水滸伝』『徳川太平記』など多くあり、戦国・幕末を扱った作品が多く、剣客ブームを巻き起こした(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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