内容説明
「分け入っても分け入っても青い山」の句で知られる俳人・種田山頭火。大地主の跡取りだった少年は、父の放蕩、母の自死、神経衰弱、破産、夜逃げ、離婚、震災など波乱と苦悩の人生を送り、やがて出家して行乞の旅を続けながら、決まりにとらわれぬ自由律俳句を数多く詠んだ。世俗を捨て、泥酔と放浪を重ねながら、山頭火が追い求めたものとは?没後80年を経て、今なお現代人を魅了する孤高の俳人の生涯を漫画化。
目次
第1章 くすぼり
第2章 自由律俳句
第3章 あるやなしや
第4章 行乞流転
第5章 単純に徹する
著者等紹介
竹内一郎[タケウチイチロウ]
1956年福岡・久留米生まれ。漫画原作者・劇作家。宝塚大学東京メディア芸術学部教授。横浜国大卒。博士(比較社会文化九大)。『哲也 雀聖と呼ばれた男』(講談社)の原案で講談社漫画賞受賞を『手塚治虫=ストーリーマンガの起源』(講談社)でサントリー学芸賞を受賞
川端新[カワバタアラタ]
神奈川県出身。2014年、読み切り作品『不忠の春』(週刊ビッグコミックスピリッツ)で商業誌デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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貧家ピー
4
脚色されているようだが、仕事をせず家族を捨て近くにいたら大変だっただろう。しかしどうして俳句にのめりこんだのかよくわからなかった。山頭火の歌の読み方が変わりそうなのは確かだ。2022/04/19
ぽん
1
いやいやクズ男じゃねーかってのが半分。自由律俳句にそこまで心血を注ごうとした理由も、まあ理解しがたい。それでも協力的な人がいたということは、人間的な魅力がなんかあったんだろうな。/しかし自由律俳句ってだれでもできそうなわりに、有名なのは尾崎放哉と山頭火くらいなもの。自由過ぎるせいか。いまだったらツイッターのつぶやきみたいなことになるんじゃないか。数々の名つぶやきを遺した人物、みたいなスポットが当てられたりすることが将来あるだろうか。2021/03/03