内容説明
エリートコースを外れ、共同体を逸脱しつつも、流浪と独学によって才を磨き続けた石川啄木。彼は『聖書』やヨーロッパの文学に触れ、その影響を受けながら創作を続け、やがて近代文学を代表する作家となった。その作品はいまでは各国語に翻訳もされ、国際的にも読まれている。新資料も取り上げながら、生き急ぎつつも、稀有のポエットとして名を成した啄木の文学的歩みをたどる。
目次
第1章 ポエットとして自己確立
第2章 第二詩集の構想―「新弦」から「呼子と口笛」まで
第3章 拡大せる創作の諸相
第4章 発掘―仏語歌/ローマ字友情歌
第5章 啄木をめぐる断章
第6章 土岐善麿―ながらえて多彩に歩む
著者等紹介
藤澤全[フジサワマトシ]
1937年北海道生まれ。日本大学卒業。米国イリノイ大学留学(客員研究員)。元日本大学国際関係学部・大学院教授、大学院総合社会情報研究科兼担教授。日本近現代文学・比較文学専攻。日本ペンクラブ会員。博士(国際関係)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。