出版社内容情報
幕末維新の侍,官吏使節団,明治の文豪たちは洋楽をどう聴いたか。柳北,藤村,上田敏,荷風,啄木らを中心に洋楽受容の足跡を辿る。芸術選奨文部大臣賞に輝いた名著の復刊。
内容説明
幕末維新、明治の人たちは西洋音楽をどう聴いたか。洋楽受容にみる日本近代化論。1987年度「芸術選奨文部大臣賞」に輝いた画期的労作の復刊。
目次
第1章 幕末維新期の人々と西洋音楽(サムライ達と西洋音楽―万延元年遣米使節の記録から;岩倉使節団と西洋音楽―久米邦武編『特命全権大使米欧回覧実記』から ほか)
第2章 島崎藤村と西洋音楽(「女学雑誌」、「文学界」の頃迄;東北学院、東京音楽学校時代 ほか)
第3章 上田敏と西洋音楽(音楽的視座から見た生涯;文学、絵画、社会の中に音楽を聴く ほか)
第4章 永井荷風と西洋音楽(荷風の聴覚;異郷で聴く音楽 ほか)
第5章 石川啄木と西洋音楽(啄木の音楽的環境;作品に現れた音と音楽 ほか)
付録 明治文壇とヴァーグナー
著者等紹介
中村洪介[ナカムラコウスケ]
1930年東京生まれ。1958年東京大学大学院修了。筑波大学助教授を経て、中央大学教授。2001年逝去。『西洋の音、日本の耳―近代日本文学と西洋音楽』で1987年度芸術選奨文部大臣賞受賞
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