内容説明
教会のタブー、世間のモラルを超えて、初めて表現手段を獲得していく歌姫たち。17~19世紀の混迷するフランス、ヨーロッパ社会をたくましく、したたかに、軽やかに疾走する、音楽史の秘められた主役たちの姿。
目次
チェチーリア―音楽の聖人
フランチェスカ―ジュリオ・カッチーニの娘
アドリエンヌ・ルクーヴルール―破門された女優
モーパン夫人―男装の麗人
プティッド・ジャケ―サント・シャペルのオルガニスト、そして大胆な作曲家
ヴォンデルベック母娘―縁日芝居の興行主
ファヴァール夫人―ヴォードヴィルを脚色、演出した女優
文芸サロンの女主人たち
モンタンシエ夫人―フランス初の女性劇場監督
ド・ジャンリス夫人―ハープを奏でて名家の教育係に出世した女性〔ほか〕