内容説明
想像以上に深くて美味しい。日本人の心と体をかたちづくり、文化と歴史を紡いできた精進料理。お寺の料理番も務める著者がその魅力と奥深い世界を案内する。
目次
1 お米に感謝する
2 音まで味わう多彩な麺類
3 野菜の旨味を知る
4 根菜の恩恵にあずかる
5 不可欠な大豆の滋養
6 先人の知恵、保存食品
7 精進料理の大革命
著者等紹介
鳥居本幸代[トリイモトユキヨ]
1953年生まれ。同志社女子大学家政学部卒業。京都女子大学大学院修了、家政学修士。神戸女子短期大学助教授・姫路短期大学助教授・姫路工業大学環境人間学部助教授・京都ノートルダム女子大学生活福祉文化学部教授を経て、京都ノートルダム女子大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン
13
ヴィーガンの方にオススメ。排他的でなくて良い。優しい筋道の料理は体にも優しい気がする。2021/04/13
なかなか
8
「今度生まれるならこんな家」の一つに入る。比叡山延暦寺の塔頭の一つ、赤山禅院の大きな鳥居のそばの家に生まれ(だからこの苗字)、当然にお寺と関わり、ずっとその家で暮らす。長い歴史に基づく、軽い縛りごとのある人生に憧れる。きついのは嫌だけど。米や野菜根菜などの素材から精進料理の調理法まで、その由来や仏教における意味合いを豊富な知識で分かり易く語ってくれる。語り口は優しいけど、著者は関西の大学で教鞭をとりつつ、料理のみならず、京都のしきたり、文化、街に関する本も著している筋金入りの京都人なので、少し怖いですね。2021/06/12
ユウティ
5
どんな内容なのかイメージがつかないまま読んだけれど、これはよかった。ガーっと止まらない類いの引力とは違うけれど、静かに淡々と興味をひき続ける本だった。寝る前にゆっくり読み進めた。お寺や食材、精進料理に絡む色いろな事がらを、史実や古典の物語や和歌などを引用して紹介してくれる。もちろんレシピも載っている。びっくりするほど沢山の工程を必要とする品には、限られた中で素晴らしい精進料理を作り上げたんだなあと思ったり、人間て一体なにやってるんだろうなぁ(笑)なんて気持ちがわいてきたり。2021/05/27
Olga
5
代々、赤山禅院の住職にお仕えしてきた家に生まれ育った著者による、精進料理にまつわるうんちくの数々が興味深い。肉、魚、卵、牛乳のほか、葱などにおいの強い野菜もだめ。禁忌があるからこそ、アイディアが生まれるのだろうな。2021/03/13
ジュリ
3
お坊さんたちが普段食べている食事の内容についての本なのかと思ったら、精進料理の素材や料理の歴史などに就いての話だった。2022/10/06