出版社内容情報
原爆と切り離せない癌登録の歴史など、この国の命を巡る個と全体の相克に迫るノンフィクション。
内容説明
ひとりの女性が背負った「戦後」の時間と最先端のゲノム科学・遺伝子情報が出会うとき、私たちの「いま」と「未来」をてらしだす“新たな問い”が生まれた―「カラダ」は伝える、私たちの痛みの記憶を。
目次
第1部 逃れられないものと向き合う(スティグマ;逃げる;にび色の空 ほか)
第2部 私のカラダの情報は誰のものか(なぜ今「カラダの個人情報」が問題なのか;私たちのカラダの情報をどうあつかうべきか―生命科学 いのちと情報;落下傘が降りてきた―がんと調査 曝されるものの疼き ほか)
第3部 こぼれおちた物語(川をわたる)
著者等紹介
河原ノリエ[カワハラノリエ]
1961年、富山県生まれ。2000年のヒトゲノム研究を考える市民コンセンサス会議への参加をきっかけに「からだの個人情報」への関心を深め、文筆活動を開始。医療・研究・産業が密接に関わる生命科学の未来をテーマとした論考を発表、先端医療のあり方に提言を重ねる。2004年からの「アジアがん情報ネットワーク」を経て2008年より「アジアがんフォーラム」主宰。現在、東京大学先端科学技術研究センター「総合癌研究国際戦略推進」寄付研究部門特任助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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