漱石的主題 (新装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 294p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784393444122
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

内容説明

明治以降の全問題を象徴する作家夏目漱石の作品に内在する文明、無意識、自然、女性、神の問題をめぐってなされた徹底討議。

目次

1 文明の中の漱石(いま、漱石とは?;明治以降の全問題を象徴;初期作品の問題点 ほか)
2 無意識の中の漱石(方法としての“夢”;第三夜;第九夜 ほか)
3 漱石の場所(文学史の中の漱石;漱石と鴎外の問題;制度としての結婚 ほか)
おわりに 「現在」の中の漱石(重くなる現代の苦悩)

著者等紹介

吉本隆明[ヨシモトタカアキ]
1924年東京に生れる。1947年東京工業大学卒業

佐藤泰正[サトウヤスマサ]
1917年山口県に生れる。1940年早稲田大学国文科卒業
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

117
吉本氏の好みか、もしくは佐藤氏をもか、漱石、芥川、良寛と流れてくるし、戦中から戦後に立ち向かうように書いたのは太宰だけでは、とあれば、私の好きな運び。白樺派や浪漫派の分類、主張などはどうしても理解しえない分類なのだが、文学者ではないので、その作家が好きか、どの作品が好きかしか、判断の基準がなく、その点でこの対談で取り上げる内容はまさに私のツボであった。特に夢十夜の『第九夜』の掘り下げは嬉しい。敢えて『道草』『明暗』は読み込まずにきたのだが、ここらで読むことにし、改めてこの対談の終盤を再読したい(続く)2019/06/30

shinano

7
文学者と思想家の対談で漱石と作品を評論する。興味あったのは、漱石が描いたたくさんの女性たちの中で漱石の理想女性は『虞美人草』でのお糸ではないかと(吉本談)。また小林秀雄がなぜ漱石に関してなにも残していないのか、その理由を吉本さんは突っ込む。国民的作家という意味が実は深いところにあり、漱石(と作品)を一言や二言では言い尽くせない部分に日本人の多くが、人生や生活からの内面苦に接したときに漱石文学が何故か読みたくなるようなところがある、ここが国民的作家たるべき評価のひとつではないか。2010/05/10

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