出版社内容情報
花はいつから、女性のイメージと結びつくようになったのか? 記紀神話の石長比売と木花之佐久夜毘売から、『源氏物語』の紫の上と女三の宮、『東海道四谷怪談』から京極夏彦『絡新婦の理』まで、日本文学における花の表象と性愛・生殖との関係を考える。
【目次】
序章 花と性愛と生殖
第1章 花に喩えられる少年たち
1 菊の精と生殖――お伽草子『かざしの姫君』
2 菊から桜への転生――『桜姫東文章』
3 産まない桜――稚児物語『秋の夜長物語』における植物のイメージ
第2章 石長比売の末裔
1 豊饒な桜と永遠の石――『古事記』石長比売と木花之佐久夜毘売
2 妊娠しない木花之佐久夜毘売――『源氏物語』の若紫
3 石長比売の末裔――京極夏彦『絡新婦の理』
4 産女(うぶめ)と子殺し――『東海道四谷怪談』のお岩とお梅
5 少女たちの先駆として
第3章 シスターフッドの物語
1 紫式部と朝顔の花
2 永遠の少女として――野溝七生子『山梔』
3 女性同士の子供――石井桃子『幻の朱い実』
第4章 生殖の拒絶
1 花であることを拒絶する――『源氏物語』の女三の宮
2 生殖の拒絶――夏目漱石『それから』における花のイメージ
3 詩と小説――『それから』と尾崎翠『第七官界彷徨』
4 幻の花――森茉莉『甘い蜜の部屋』
5 書き換えられる〈父〉
終章 現代における植物表象
1 パイナップルの実――「キッチン」「満月」における植物のイメージ
2 『恋せぬふたり』における植物
あとがき
内容説明
手折る、花咲く、種を蒔く…植物表象と、性を忌避する少女たちの系譜。記紀神話から源氏物語、四谷怪談、森茉莉、京極夏彦、吉本ばななまで、日本文学における植物表象と性愛・生殖のイメージの変遷をたどる。
目次
序章 花と性愛と生殖
第1章 花に喩えられる少年たち(菊の精と生殖 お伽草子『かざしの姫君』;菊から桜への転生 『桜姫東文章』;産まない桜 稚児物語『秋の夜長物語』における植物のイメージ)
第2章 石長比売の末裔(豊饒な桜と永遠の石 『古事記』石長比売と木花之佐久夜毘売;妊娠しない木花之佐久夜毘売 『源氏物語』の若紫;石長比売の末裔 京極夏彦『絡新婦の理』;産女と子殺し 『車海道四谷怪談』のお岩とお梅;少女たちの先駆として)
第3章 シスターフッドの物語(紫式部と朝顔の花;永遠の少女として 野溝七生子『山梔』;女性同士の子供 石井桃子『幻の朱い実』)
第4章 生殖の拒絶(花であることを拒絶する 『源氏物語』の女三の宮;生殖の拒絶 夏目漱石『それから』における花のイメージ;詩と小説 『それから』と尾崎翠『第七官界彷徨』;幻の花 森茉莉『甘い蜜の部屋』;書き換えられる〈父〉)
終章 現代における植物表象 植物表象の変遷(パイナップルの実 「キッチン」「満月」における植物のイメージ;『恋せぬふたり』における植物)
著者等紹介
西原志保[ニシハラシホ]
東北大学文学部・大学院文学研究科現代日本学研究室 助教。博士(文学)。1980年香川県生まれ。2009年、名古屋大学大学院文学研究科博士課程後期課程修了。名古屋大学高等教育研究センター研究員、国立国語研究所研究員、共愛学園前橋国際大学非常勤講師などを経て、2022年より現職。もともとの専門は平安文学だが、恋愛や生殖に忌避的な女性の感性に注目し、日本近現代文学・文化も対象とする。現在の研究テーマは、動物・植物・人形表象(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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