内容説明
たびたび大和の地を訪れ、様々な太子伝と仏教経典に学んで思索を深めた著者が、戦中戦後の激動の時代に書き継いだ、奇跡的な労作。異文化と対峙し、混迷に正面から立ち向かった信仰の巨人の実像と伝承に、驚くほど大胆に迫る。
目次
上代思想家の悲劇
聖徳太子(金刺宮;橘宮;少治田宮;斑鳩宮;天寿国)
著者等紹介
亀井勝一郎[カメイカツイチロウ]
評論家。明治40年(1907)函館市生まれ。東京帝国大学文学部美学科中退。左翼運動に傾倒して大学を中退、治安維持法違反容疑で検挙。保釈後の昭和10年(1935)に『日本浪曼派』創刊に参加。太平洋戦争中は主に宗教論・古典論・芸術論で、戦後は日本人論・人生論などを中心に幅広い評論活動で多くの読者を獲得。昭和40年『日本人の精神史研究』で菊池寛賞受賞、日本芸術院会員。昭和41年(1966)没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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