内容説明
文化人類学者が贈る「学問」のすすめ。大学のまだ見ぬ可能性とは。贈与としての“教える・学ぶ”行為とは。すべての「学ぶ」人に向けた、異色の教育論。
目次
はじめに 自分のための学びをこえて
第1章 大学ってどんな場所?
第2章 学問のすすめ
第3章 「先生」が考えていること
第4章 研究と教育の関係
第5章 文化人類学者の教育論
第6章 人間の成長と社会のゆくえ
対談 これからのガッコウ―「ほぼ日の学校」学校長・河野通和さんとの対話
おわりに 終わりなき学びに向けて
著者等紹介
松村圭一郎[マツムラケイイチロウ]
1975年、熊本生まれ。京都大学総合人間学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。京都大学助教、立教大学社会学部准教授をへて、現在、岡山大学文学部准教授。専門は文化人類学。エチオピアの農村や中東の都市でフィールドワークを続け、富の所有と分配、貧困や開発援助、海外出稼ぎなどについて研究。主な著書に『所有と分配の人類学』(世界思想社、第37回澁澤賞、第30回発展途上国研究奨励賞)、『基本の30冊 文化人類学』(人文書院)、『うしろめたさの人類学』(ミシマ社、第72回毎日出版文化賞特別賞)、などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
33
まさに、自分自身が学生や大学と関わる中で感じていることが述べられている。年々、ひたすら真面目になってきている学生お、その背景。それは、文科省の意向もある。先生方も、本意ではないが、対応せざるを得ない状況に置かれている。このままでは、ますますイノベーションと遠くなる一方だ。大学は、答えがないことに慣れること、そこから自分なりの価値観でストーリーを作ることを経験する場だと思うのだが。2020/06/10
げんざえもん
6
定年を迎え「やったぁ!これで無駄で役に立たない非効率なことができる!」と喜んだのを思い出しました。その、無駄で役に立たない非効率なこと(研究室での鍋だとか、シェイクスピアだとか、教養だとか…)こそが"教育"であると優しく学生に語りかける、そんな本です。私にはグッとくる一冊ですが、いまの"コスパ学生"に通じるか? 『教養主義の没落』のコメント欄を読んでいると、そんな思いに駆られます2026/04/24
タカナとダイアローグ
6
図書館本。研究者が教育することの意義について。人文学不要論の系譜で、「英文学部ではシェイクスピアではなく観光向けの英会話を教えるべき」といった旨の提言を受けて、それはマズイ!という軸がある。この発言は冨山和彦氏のものであり、グローバル大学(G型)とローカル大学(L型)の区分けで、L型の大学については実用性といった趣旨らしい。この本ではG型、L型の議論は省略しているけど、どちらにおいても研究マインドの育成は必要だと著者は応えると思う。労働力の再生産は短期的には機能するが、社会が変わった時に対応できないから。2022/11/23
YH
5
本学で教員をされている時は研究者としての側面しか知りませんでしたが、この本を通して、教育に関する考えと想いに共感しました。高等教育関連の書籍で久しぶりのヒットです。 ・問いを立て、それを考えるにふさわしい具体例を見つけ出し、そこから「答え」への道筋を導き出していく。大学では、この一連の作業員を自力で行うことが求められています。でもたぶん、こうした課題がなぜ重要なのか、その意図が学生にうまく伝わっていないp262021/03/26
RENDA
4
友人に薦められて購入。筆者が立教から地方の国立大に転勤した際に感じた、学生の真面目さに対する疑問にはっとさせられた。大学教員になっても、その分野について何でも知ってるわけではないという告白は面白い。大学院に進学予定の自分はなんだかほっとした。2020/05/19




