内容説明
直面する世界史的激変に、日本はどう対応すべきか。20年におよぶ理論的研鑚をへて「滝村国家論」を構築してきた気鋭の政治学者と批評家が、石原慎太郎、大前研一、柄谷行人、岩井克人らの思想を爼上にのせて、切迫する現実の政治思想状況をめぐる諸問題を、初めて徹底討議する問題作。
目次
1 激変する世界構造と日米関係(『「NO」と言える日本』をめぐって;『沈黙の艦隊』をめぐって;大前研一の「日本国家解体論」をめぐって)
2 「社会主義」体制の崩壊とマルクス主義(制度としての「社会主義」について;思想・理論としてのマルクス主義について;ソ連クーデターについて)
3 現代思想の陥穽(『終わりなき世界』をめぐって;社会主義論とマルクス・ヘーゲルの解釈;「政治的」諸問題の批判)