出版社内容情報
霊的共同体の形成・育成への人智学的視点。どうすれば自己認識の深化は達成できるのか。魂(精神)の修行としてのドラマ『神秘劇』四部作の解読講義(1913年、ミュンヘン)。人間本性の在処と、歴史的存在としての変転の様相(輪廻転生とカルマ)を探求する。
【目次】
境域の秘密 全八講
第一講
それぞれの魂の進化/宇宙の真夜中の体験/マリアとヨハネスの霊的道程/ルツィフェルの闘争、アーリマンの扇動/それぞれの魂の覚醒へ/明確な言葉の中に暗い意味がひそむ―シュトラーダーの気づき
第二講
感覚世界と超感覚世界の境域で留意すべきこと/ルツィフェル&アーリマンの本性/死の支配者アーリマン/芸術と哲学の守護神ルツィフェル/愛とエゴイズム―ルツィフェルの誘惑/霊界の境域を往還する魂
第三講
見霊意識と元素界参入/元素界での魂の体験と変容能力/魂の中の思考内容/元素界での「共感と反感」/元素界での「意志」/蓮華とエーテル的背骨―変容能力と自我の強化
第四講
本来の霊界への参入/宇宙文字を読む/唯物主義者の霊界非難/メーテルリンクの錯誤/霊学を学ぶ者の心得/魂の平静と気分「心が期待に充たされて」/思考内容の実体と霊的会話/宇宙の言葉の共鳴
第五講
原子論と昔話/ベネディクトゥス、カペジウスに宇宙原理の認識について説く/思考内容・文字・書物/孤独と共同体―交流としての言葉/文書話法の影響/三統一と中庸状態
第六講
民族と言語/芸術の進化に関わるルツィフェル&アーリマン/霊界での思考内容による会話―言語を自分の行為として/「第二の自己」との出会い/霊の会話と霊聴の働き/ルツィフェルの闘い/自らの過去存在と未来の霊的会話
第七講
ドラマとして提示する理想的な霊界参入/アーリマン&ルツィフェルによる人間の魂への介入/ヨハネス・トマジウスの体験と魂の変容/未決着のカルマ/もう一人のフィリア/体験の三統一を見出す/真の自我に到るために
第八講
現代文化考察の射程/神秘学への誤解/ルツィフェル&アーリマンの結束共闘に向き合う/境域の守護霊との出会い/自己認識の深化/愛と共感の中で自己に目覚める/死と再生におけるエーテル体&アストラル体/忘却という自己体験/シュトラーダーの霊の道/人智学の責務
悪の秘儀 瞬間と持続をめぐって[講演]高橋巖
編集後記 飯塚立人



