出版社内容情報
医学は人々の生死に関わる学問であり、科学的な営みだけでは不十分だ。医学の方法論、倫理や価値、教育現場の構造をも吟味解説した初版を全面的にアップデートし、共感・共苦に関する1講も付加、実践知と人文知の健全なバランスを養う画期的入門講義最新版。
【目次】
改訂版への序
はじめに
第1講 医学哲学とは Ⅰ――医学の哲学と科学の問題――
1 「哲学」と「医学の哲学」
2 哲学と科学
3 「科学」を考える
第2講 医学哲学とは Ⅱ――医学哲学と農学原論の比較を通じて医学の全体像を問う――
1 農学原論と第三科学論
2 澤瀉久敬の医学概論
3 医学の全体像
4 医学のセントラルドグマ
第3講 医学の科学論 Ⅰ――分子生物学と臨床疫学/EBM――
1 医師の権威づけとしての学間?
2 人体の構造と機能
3 医学研究における分子生物学の意義
4 臨床疫学/EBM
第4講 医学の科学論 Ⅱ――臨床疫学/EBMの意義とNBM――
1 臨床疫学/EBMの意義
2 ナラティブ・ベイスト・メディシンとエビデンス・ベイスト・メディシン
第5講 医学の人間観 Ⅰ――医学は人間をどのように考えるのか――
1 生物医学の考え方――人体の構造と機能の観点から――
2 エンゲルの生物心理社会モデル
3 生物心理社会ースピリチュアルモデル――全人的苦痛の観点から――
4 生物心理社会ースピリチュアルモデルと生物心理精神社会モデル
第6講 医学の人間観 Ⅱ――フランクルの人間観と次元的人開論――
1 フランクルの人間理解
2 生物心理社会ースピリチュアルモデル――フランクルの人間観から――
3 次元的人間論
4 実存的空虚感とロゴセラピー
5 三つの価値――創造価値・体験価値・態度価値――
6 生物心理社会ースピリチュアルモデルに基づくアプローチ
第7講 医療倫理と医療制度 Ⅰ――医療倫理はなぜ必要なのか――
1 医学・医療に倫理がなぜ重要か
2 医学の負の歴史から研究倫理・医師の倫理へ
3 医師患者関係の変化と患者の権利
4 医療技術の進歩と医療倫理
第8講 医療倫理と医療制度 Ⅱ――医療技術の発展と人間の尊厳――
1 遺伝子操作とエンハンスメント
2 優生学
3 医療倫理を考える原則
4 人格主義生命倫理学と人間の尊厳
5 医療保険制度
6 手続きとしての医療倫理
第9講 医学が追求する「価値」の問題 Ⅰ――医学は何を目指しているのか――
1 医学が追及する五つの目標あるいは価値
2 坂本慶一の「農学における「価値」の問題」
3 現代医学が考える健康
4 健康診断の問題
第10講 医学が追求する「価値」の問題 Ⅱ――健康とは苦しみを取り除くことなのか――
1 医学は果たしてその価値を実現できてきているのか――健康と医学をめぐる議論――
2 近藤誠による生活習慣病批判
3 苦悩の意味
内容説明
医学は人々の生死に関わる実践的学問であり、科学的な営みだけでは不十分だ。医学の方法論・人間論、倫理や価値、さらに教育現場の構造を、思想的・歴史的な背景をもふまえて丁寧に吟味・解説した初版を全面的にアップデートし、医療に不可欠な「共感」「共苦」に関する1講も付加。実践知と人文知の健全なバランスを養う画期的入門講義、最新版。
目次
第1講 医学哲学とは1―医学の哲学と科学の問題
第2講 医学哲学とは2―医学哲学と農学原論の比較を通じて医学の全体像を問う
第3講 医学の科学論1―分子生物学と臨床疫学/EBM
第4講 医学の科学論2―臨床疫学/EBMの意義とNBM
第5講 医学の人間観1―医学は人間をどのように考えるのか
第6講 医学の人間観2―フランクルの人間観と次元的人間論
第7講 医療倫理と医療制度1―医療倫理はなぜ必要なのか
第8講 医療倫理と医療制度2―医療技術の発展と人間の尊厳
第9講 医学が追求する「価値」の問題1―医学は何を目指しているのか
第10講 医学が追求する「価値」の問題2―健康とは苦しみを取り除くことなのか
第11講 医師・医療者になる意味―医学・医療における「共感」「共苦」の必要性と自己超越
第12講 現代医学の諸問題1―研究不正の問題を考える
第13講 現代医学の諸問題2―代替医療や統合医療は疑似科学か
第14講 医学教育における教養教育の意義を考える―医学哲学・医学概論の観点から
第15講 生物心理社会―スピリチュアルモデルと精神的人格
著者等紹介
杉岡良彦[スギオカヨシヒコ]
1966年生まれ。1990年、京都大学農学部卒業(農学原論講座)。1998年、京都府立医科大学卒業。精神神経科研修医を経て、2004年、東海大学大学院医学研究科博士課程環境生態系専攻修了(がんの細胞内シグナル伝達に関する予防医学的研究を行う。International Journal of Cancer、2004)。旭川医科大学医学部医学科健康科学講座講師、上野病院診療部勤務を経て、京都府立医科大学医学生命倫理学准教授。医師、博士(医学)、精神保健指定医。2015年、日本医学哲学倫理学会学会賞、湯浅泰雄著作賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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