出版社内容情報
プラグマティズムの祖というにとどまらない哲学者パースについて、可謬主義や真理と実在への革新的説明など多様な視点からひもとく。アメリカが生んだ独創的哲学者チャールズ・パース。プラグマティズムの祖と呼ばれるが、そんな枠にはとうてい収まらない天才である。本書は、彼の可謬主義と懐疑論の拒否、真理と実在への革新的な説明、心理学主義の否定、アブダクションと呼ばれる独自の仮説形成と検証の方法論などを、フレーゲやラッセル、ジェームズ、ローティといった哲学者とも比較しつつ解明し、さらには今日の哲学的問題に与えるインパクトについても考究、生前はまったく無名だったこの天才の全貌を明らかにする。
クリストファー・フックウェイ[クリストファーフックウェイ]
著・文・その他
村中 達矢[ムラナカタツヤ]
翻訳
加藤 隆文[カトウタカフミ]
翻訳
佐々木 崇[ササキタカシ]
翻訳
石田 正人[イシダマサト]
翻訳
内容説明
プラグマティズムの祖にして現代記号論のパイオニア、哲学史に異彩を放つ孤高の哲学者パース。彼の可謬主義・反心理主義・仮説主義・形而上学等を多面的に吟味し、現代のネオプラグマティズムや分析哲学とも比較しながら、探求の原理としてのプラグマティズムを明らかにする。
目次
プラグマティズムの格率、科学の方法、表象
パースと懐疑論
可謬主義と探求の目標
真理・実在・収束
疑問表現と制御不可能なアブダクション
規範的論理学と心理学―心理主義を拒絶するパース
“関係の形式”―パースと数学的構造主義
「一種の合成写真」―プラグマティズム、観念、図式論
プラグマティズムと所与―C.I.ルイス、クワイン、パース
プラグマティズムの原理―パースの定式化と事例
論理的原理と哲学的態度―ジェイムズのプラグマティズムに対するパースの態度
いかにしてパースはプラグマティズムの格率を擁護したか
著者等紹介
フックウェイ,クリストファー[フックウェイ,クリストファー] [Hookway,Christopher]
1949年生まれ。シェフィールド大学名誉教授。専攻は哲学。イースト・アングリア大学で学士号、オックスフォード大学で修士号、ケンブリッジ大学で博士号を取得。1977年からバーミンガム大学で教鞭をとったのち、1995年からはシェフィールド大学で哲学教授を勤める。またフルブライト奨学金を受けて一年間、ハーバード大学で研究員として過ごし、ピッツバーグ大学の客員教授も勤めた。1995年にはアメリカを代表するアメリカ哲学研究の組織であるチャールズ・S・パース・ソサエティ(Charles S.Peirce Society)の会長を務め、1995年から96年にかけてはアリストテリアン・ソサエティ(Aristotelian Society)の会長も務めた
村中達矢[ムラナカタツヤ]
1973年生まれ。金沢大学人間社会環境研究科客員研究員。石川県立大学非常勤講師。専門は科学哲学、認識論
加藤隆文[カトウタカフミ]
1985年生まれ。博士(文学)。京都大学大学院文学研究科思想文化学専攻博士課程修了。専門はプラグマティズムと美学・芸術学
佐々木崇[ササキタカシ]
1974年生まれ。関西大学非常勤講師。専門はプラグマティズム
石田正人[イシダマサト]
1971年生まれ。ハワイ大学マノア校哲学科准教授。専門は、古典アメリカ哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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