内容説明
政治的、宗教的、経済的なとてつもない混乱、そして果てしない悲しみや不幸の満ちた世界の中で、人間はどう生きるべきか。これまでの人類が生み出してきた悲惨な歴史を書き換える、〈まったく違う生き方〉とは何か。宗教学者アンダーソンの粘り強く徹底的な問いに答えたクリシュナムルティ哲学的対話編の頂点。
目次
知識と人間の変容
知識と人間関係の葛藤
他者との意思疎通とは何か
責任感ある人間とは
秩序はわれわれの無秩序の理解から来る
恐怖の性質とその根絶
願望を制御せず、理解する
快楽は幸福をもたらすだろうか?
悲しみ、情熱、美
聞く術
傷つけられることと他人を傷つけること
愛、セックス、快楽
異なった生き方
死と生と愛は不可分―不死について
宗教、権威、教育
瞑想、そして人生全般に及ぶ注意
瞑想と聖なる精神
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kazuki
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この本は生についての核心に触れているので、読むのが辛くなります。涙が出てきて、それから逃避したくなります。しかし、心底ではこの討論で行われている題材について、完全に理解しようとしています。私は何も知らないというその謙虚さが、すべての要点であると私はこの本から感じました。2016/06/28
Kazuki
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虚偽を見ることは、虚偽の中に真理を見ることです。(p.385) このことについて、ひたすらにとても多面的に対話を行っているように感じました。 私はこれを読むのは二度目ですが、あとがきにも書いてあるように「従来になく体系的に、しかもより具体的に[人生という地図]を描出しつつ迫っている点で、クリシュナムルティの討論の成果の一頂点をなすものといえます。」(p.449)というように感じました。 まさに、従来になく体系的に探求された対話だと思いました。2019/08/11
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