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出版社内容情報
京都学派が触れてこなかった西田幾多郎と近代真言教学と和算、科学の影響を初めて解明。場所の論理は曼荼羅の影響を受けて生まれたことや、問題を立てて解いていくスタイルが和算から導かれることなど、今後の西田哲学研究を大きくかえる画期的論考。
内容説明
場所の論理と曼荼羅、矛盾的自己同一体と密教の時空論、集合論・群論を場所で基礎づける試み、湯川秀樹・松下幸之助との関係など、斬新な視点から浮かび上がる、西田哲学研究の最前線。近代密教と和算から見た西田哲学。
目次
序章
第1部 真言宗智山派と西田哲学(なぜ西田研究にとって真言宗智山派が重要なのか;那須政隆の真言教学との比較;「場所」の論理と高神覚昇;「永遠の今」と「悲哀」;京都学派と智山学派;補遺 野崎廣議論)
第2部 「科学を考へ直す」(数学 密教から何が問えるか;物理学 西田哲学から湯川理論を導出する―中間子と素領域;経済学 働く人の哲学;補遺 経済科学への批判)
終章
著者等紹介
坂本慎一[サカモトシンイチ]
1971年、福岡県生まれ。獨協大学外国語学部ドイツ語学科卒業、京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了、大阪市立大学大学院経済学研究科後期博士課程修了、博士(経済学)。現在、株式会社PHP研究所に勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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場所的論理の立場から科学を考へ直す 真言密教智山派との深い関連 場所が胎蔵曼荼羅に由来する思想 永遠の今 懺悔としての哲学 場所が自己限定した結果 主客未分の境地 仏教哲学の立場から数学を論じる 媒介者という概念 行為的直観 日本の深い仏教的伝統 科学や経済における根本的な問い 仏教思想と科学的近代精神との結合 私が私であるという自覚 認識以前の世界 自己が自己を限定する根源的な場 純粋活動 仏に於て自己を見出す 対象論理的な科学 連続と不連続の問題 矛盾的自己同一 真の日常性 ヨーロッパ中心主義を相対化2025/04/08