出版社内容情報
中川智正はなぜオウム真理教事件に実行役として関わっていったのか。中学生時代の友人である著者が、660回にわたる面会記録と裁判記録から、解離性障害から人格が支配されるようになった経緯を初めて明らかにした伝記。
――中川智正は、本来なら伝記など残されるような人間ではなかったろうし、また、なるべきでもなかった。彼にこうした伝記が必要となったのは、彼がオウム真理教団に加わり重大事件に関与したためであることは論を待たない。しかも、彼はよくある狂信者として犯罪に関与したのではなく、幼少期から巫病者(=巫者)の兆候があったところ、二五歳にして本格的に解離性障害を発症し、それゆえに重大事件に関わったという理解されにくい背景があるので、特にこの点を記録しておくことは後世に意味がある。――「はしがき」より
「どうして事件が起こったのか、明らかになっていない」 この事件、死刑で終わらせることなどできない。
――大宅壮一ノンフィクション賞受賞作家・川口有美子氏
甲本ヒロトの耳にビートルズが流れ、ボクの耳にはビートたけしが流れていた十代の頃、 ケツには光の粒が降っていた。その経緯を同級生K君が説き明かす。
――漫才師・水道橋博士氏
内容説明
中川智正は、本来なら伝記など残されるような人間ではなかったろうし、また、なるべきでもなかった。彼にこうした伝記が必要となったのは、彼がオウム真理教団に加わり重大事件に関与したためであることは論を待たない。しかも、彼はよくある狂信者として犯罪に関与したのではなく、幼少期から巫病者(=巫者)の兆候があったところ、二五歳にして本格的に解離性障害を発症し、それゆえに重大事件に関わったという理解されにくい背景があるので、特にこの点を記録しておくことは後世に意味がある。
目次
第1 生い立ち(昭和三七年から昭和六三年)
第2 巫病の本格的発症とオウム真理教団への加入(昭和六三年から平成元年)
第3 オウム真理教団への出家と重大事件への関与(平成元年から平成七年)
第4 逮捕・起訴・裁判(平成七年から平成二三年)
第5 死刑囚としての生活
第6 最期
著者等紹介
久保田正志[クボタマサシ]
1963年、東京に生まれる。岡山大学教育学部附属中学校、都立小石川高校を経て1988年に東京大学法学部卒業。1997年東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士)、2020年法政大学大学院博士後期課程人文科学研究科史学専攻単位取得退学。現在、特定非営利活動法人城塞史跡協会理事長。窪田柑寧の高座名で軍記・軍談を読む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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