内容説明
老境に入り弓道をはじめた著者が苦修練行の末に達した見性悟道の記録。
目次
前編 ある求道者の手記（入門；心と形；二元対立 ほか）
後編 弓の理念と流祖梅路見鸞老師（顕正射道儀；無影心月射義；我家の射道 ほか）
続編 古桶破れたり（出色の弟子、大島さん；弓と禅（講演）
金沢老人 ほか）
著者等紹介
中西政次［ナカニシセイジ］
明治４０年（１９０７）兵庫県姫路市に生まれる。昭和２年（１９２７）姫路師範学校卒業後、昭和４２年（１９６７）まで小、中、高の学校に於て教論、指導主事、校長を歴任。昭和１３年（１９３８）姫路東光寺、大西道賢和尚に参学、徹関と号す。昭和３５年（１９６０）弓道無影心月流に入門し、第二代鷺野暁師範に師事。昭和３９年（１９６４）神戸祥福寺山田無文老師に参学。平成９年（１９９７）１月２６日死去（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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著者の生き様を学ぶ庵さん
35
オイゲン・ヘリゲルの「弓と禅」を超える解脱への解説書。50歳を過ぎた校長先生が未経験のまま弓道を始め、四国のお遍路を通じて解脱に到達する。どうして弓道の本では有り得ない状況から有り得ないドラマが生まれるのか。梅路見鸞老師が始めた無影心月流の二代目・鷺野暁師範が筆者の師。その道場に阿波研造範士も登場するが、未熟者扱い。レベルの高さが有り得ない世界ですよ。ははは。2016/11/28
Hiroki Nishizumi
1
五十歳過ぎて弓道に入門した校長先生が、ひたすら稽古に務め開眼しつつあるまでの記録。求道者の模範である。「弓と禅は同じであるから、坐禅するより弓を引いたほうがよい」「教えるのはいと易しいが、それは私の悟りであって君の悟りにはならない」「何度も止めよう諦めようと思ったかわからないが、その時にこそ、次の大きな飛躍が用意されている」後半の弓の理念はよく分からないところが多いが、何度も再読したくなる素晴らしい本だ。評価Ａ2012/07/02
